NTT/ドコモ

2016年12月29日 (木)

筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

2016年12月28日、本家大元から読者が選ぶケータイ of the Year 2016が発表されました。今年は4年ぶりにAndroid端末としてXperia XZ SO-01J/SOV34/601SOがキャリア端末部門のトップに輝きました。

Xperia_xz


インプレスによればAndroidが成熟の域に達したことを伺わせる端末であると評されています。クアルコム独自開発に戻った64bitのマイクロアーキテクチャーKryo(クライオ)採用のヘテロジニアスクアッドコアチップ、Snapdragon 820 MSM8996(2.15GHz×2+1.60GHz×2、Adreno 530)によりハイエンド機らしい良好なユーザーエクスペリエンスの提供を実現しています。そのほか、複数のセンサーを併せてより高速なピント合わせを実現したカメラ、放熱プレートも兼ねた新素材のバックパネル、これからの業界標準I/OとなるUSB Type-Cに対応する一方で充電制御を工夫することでバッテリーに優しい充電を実現するなど、ハイエンドスマートフォンならではのこだわりが詰まった1台でした。実のところ、筆者も年明け後にこの機種への変更を予定しています。Xperia X Performanceが想像よりも良かっただけに、実機を手にするのが楽しみです。

いよいよ、2016年に発表された中で最もイマイチだったスマートフォンを発表したいと思います。これまでの傾向を振り返ってみると、こんな感じでした。

・使うのも苦行なのにアップデートする度に充電が必須でなおかつ最長2時間も使えなくなる機種
・理想ばかり突き詰めてスマートフォンの基礎がガタガタになってしまい、最終的にメーカーを自滅に追いやりガラホ開発への望みを潰してしまった機種
・国産LTEモデム計画の挫折とともに儚く散った機種
・単体で安く売れたはずなのにゴミスペックのワイヤレススピーカーとの抱き合わせ販売で高額端末と化したミドルレンジ機
・普及する見込みがないのにGeek向けと銘打って、一般受けしないスペックと戦略をとったことで不興を買ったFirefox OS機

筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2015の不名誉に輝いてしまったFx0 LGL25は今、大変カオスなことになっています。なんとSIMロックを解除され、海外へ転売されてしまっています! (参考記事) 実際に、参考記事ではカスタムROMを焼いてAndroid端末として運用してみた結果も掲載されています。関心のある方はぜひご覧ください。本来はグレーゾーンの運用法ですが、これによってAndroid端末として延命を図ることもできます。もちろん、公式サイトは放置プレイ状態で、ハッカソンも打ち切りエンドです。

さて、2016年に発表された中で最も不名誉な称号を得ることになってしまうスマートフォンは一体どれでしょうか? 発表はこの木なんの木の後すぐ…ではなく、続きをご覧ください。

※あくまでも2016年に発表された端末の中で最もイマイチなだけで、問題なく使えたり何らかの工夫があれば快適に使えるようになりますのでご安心ください。

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2016年12月26日 (月)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

いよいよ、本家大元に先立ち筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016を発表したいと思います。その前に、これまでのケータイ・オブ・ザ・イヤーに輝いた端末について振り返ってみたいと思います。

■2010年
フィーチャーフォン部門: F-01C/SH006
スマートフォン部門: Xperia X10 SO-01B

F-01C、SH006ともにフィーチャーフォンの限界に挑戦した全部入り機種だったことを、Xperia X10は今までiPhone一色だったスマートフォン市場へ風穴を開けた点を評価した。また、Xperia X10はOSバージョンアップが提供され、多くのユーザーに「進化する喜び」をもたらしてくれた。

■2011年: Xperia arc SO-01C
Xperia X10から順当に進化しAndroid 2.3を国内発売機種で初搭載したこと、(当時の地点で)過剰スペックにならないよう機能バージョンアップを怠らなかったこと、後のXperia acro SO-02C/SOI11と比較して当時は三種の神器と呼ばれた国内向け機能を省いたことでスタイリッシュなデザインを実現したことが決め手になった。

■2012年: LG Optimus G L-01E/LGL21
日本で発売されたスマートフォンとしてクアッドコアSnapdragon S4 Pro APQ8064を初搭載したことによる。クアッドコアチップが初搭載されたarrows X F-10D/arrows Z FJI13はTegra 3の異常過熱により評判を落としたため、これが日本向けに発売された端末で初めて快適に使えるクアッドコア機となった。これ以降、ハイエンド機はクアッドコア以上が当たり前となった。

■2013年: Xperia A SO-04E/Xperia UL SOL22
どちらもiPhone以外では当時のドコモとauの夏商戦を制した端末。Xperia Z SO-02Eが「理想」の塊ならば、Xperia A/ULはそれを現実的な形で昇華したものだった。特にXperia Aはドコモのツートップに選ばれ、Androidスマートフォンで珍しくミリオンセラーを記録した端末だった。なお、Xperiaシリーズはこの2機種を最後に電池着脱型端末の開発をやめた。正統なXperia Zの後継機、Xperia Z1 SO-01F/SOL23にはこれら2機種の開発経験も活かされていた。

■2014年: Xperia Z3 SO-01G/SOL26/401SO
Xperia Zシリーズ第1の集大成。デザイン面でも性能面でもこの1年半で大きく進化を遂げ、誰でも扱いやすくなった。Xperia A4 SO-04Gを別とすれば、新規開発されたXperia Zシリーズ最後の32bit機でもあった。今なお高い動作の安定性から根強いファンが多く、白ロム市場ではプレミアが付いている。但し…返す返すキャリアごとにOSバージョンのフラグメント化を起こしてしまったことが悔やまれる。ドコモ向けのみAndroid 6.0.1までバージョンアップされたが、それ以外はAndroid 5.0.2とどまりになってしまった。

■2015年: Google Nexus 5X

日本で初めてAndroid 6.0をインストールした状態で出荷された端末。Nexusスマホは常に最先端のAndroid OSに触れられることが売りだが、それ以上に生体認証機能(指紋認証)、USB Type-C端子など、今後のスマートフォンに搭載されるべき機能を示してくれた重要なマイルストーンでもあった。ドコモも取り扱うことになったため、今まで冷遇されてきたキャリア端末のOSバージョンアップも捗ることになった。

では、筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016の栄冠に輝く機種は一体どれでしょう? 発表したいと思います!

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2016年12月21日 (水)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016 [はじめに]

毎年恒例の、独断と偏見(?)に基づく筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤーを選出する時期が迫ってきました。本家大元であるインプレスでは2016年12月20日から投票を開始しました。締め切りは26日正午とのことです。

[2016.12.29更新]
各端末の選出が完了しました。詳しくは下記リンクを参照してください。

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

まずは今年の傾向と動向を振り返ってみることにしましょう。

■ありがとうさようなら、携帯?
多くの契約者がショックを受けたであろう動向はこれでしょう。最大手の株式会社NTTドコモがフィーチャーフォンの販売を一部機種を除き、2016年いっぱいで終了することになりました。これにより、iモード対応端末としての最終機種はP-01Hとなりました。今後も出荷販売が継続される端末はらくらくホン ベーシック4 F-01Gのみとなります。また、日本電気株式会社はN-01Gを売り切った地点でアフターサービスを除いた携帯電話端末事業から完全撤退するため、本当の意味でNのケータイ」の暖簾を下ろすことになります。

キャリアがスマートフォンの拡販に力を入れてきた2011年頃から、各社ともフィーチャーフォンの開発体制を緊縮しています。そのため、全部入り携帯はこの年を境に各キャリアから姿を消すこととなりました。その後のフィーチャーフォンは今までの積み重ねを基に、贅肉をそぎ落としながら実用に徹する方向へ向かっていきました。そのため、末期のフィーチャーフォンはスペック、機能ともに2009年に発売された端末とほぼ同等になっていました。

現在、フィーチャーフォン、所謂ガラケーを取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。ソフトウェアは既に開発元がサポートを放棄しているし、Webコンテンツサービスの配信に関わるSHA-1問題が迫っているし、SoCなどデバイスも十分に枯れまくっていてディスコン化しており、保守在庫で賄っている状況です。

また、KDDI株式会社(au)にとっては成長を支えた一方でメーカー新規参入を阻む柵と化しているジレンマを抱えていたCDMA2000方式による3G網のサービス終了が急務となっていました。そのために、2014年秋冬モデルから常にLTEへつながるVoLTE回線の提供を開始、2015年春モデルを以てCDMA2000網の音声網への対応を打ち切る…という具合に他社との敷居を狭め、2015年夏モデルで遂にSIMロック解除に対応できるようになり、これでようやく他社と同じスタートラインに立てるようになりました。その過程で、auはフィーチャーフォンと同じ感覚で使える折りたたみ型スマートフォン、所謂ガラホを実用化していました。ガラホの先駆者、auは昨年発売のGRATINA2 KYY10を以てフィーチャーフォンの開発を終了しています。

ガラホ第1号だったAQUOS K SHF31は試作品というのがおこがましいほど高すぎる完成度を誇っており、VoLTEに対応していないこと以外は文句のつけようのないものでした。特に、ガラケーユーザーから熱望されていたしっかり撮れるカメラやおサイフケータイへの対応を第1号機の段階で実現していたことが歓迎されていました。また、ガラケーと同じ料金体系で利用可能なため、維持費の安さも魅力となっていました。

昨年はドコモやソフトバンク、Y!mobileもガラホを試験的に投入していましたが、ソフトバンクでは一部機種がUMTS専用だったことや頑としておサイフケータイに対応しないことが、ドコモでは同じくUMTS専用だったことに加え全体的に低スペックにとどまっていたことが不興を買っていました。但し、いずれも維持費の面ではauを見習ってガラケー同等のプランを設けたようです。

その反省から、特にドコモが重い腰を上げてガラホの開発をメーカーに命じ、対応が渇望されてきた高画素カメラやVoLTE、おサイフケータイを搭載した機種を発表します。らくらくホン F-02Jもガラホ化され、順当に時代に合わせた変化を遂げていきました。それでも大竹しのぶのまま不変のイメージキャラクターが、らくらくホンの哲学を示してくれています。

パナソニックはSIMフリー市場や法人市場においてAndroid端末の供給を継続していたことが幸いし、P-smartケータイ P-01Jにて実に3年ぶりとなるキャリア向けAndroid端末市場への復活を果たしました。NECはMEDIASの商業的失敗からAndroid端末の開発中止を発表したのですが、これによってNのケータイ復活の願いが潰えてしまったのがなんともやるせないものです。

今年に入ってからコンテンツ業者のガラケーからの引き揚げが加速しており、auでは2018年3月末でEZアプリの配信を終了を予定、一時代を築いた着うた(フル)もまた、その先駆者であるレコチョクが2016年12月15日を以てガラケー向けの配信を終了するなど、時代の変化を感じさせる動向が見られました。特にauは政策的にCDMA2000を廃止させたいとの意向が強く、キャリアぐるみでスマホやガラホへのシフトを進めています。

■MVNOユーザーとともに増えたものとは?
既にISP(インターネットサービスプロバイダー)とともに群雄割拠の時代になりつつある格安SIMことMVNO(仮想移動体通信事業者)。独立系MVNOはもちろん、存在基盤がISPだったり、コンテンツサービスだったり、ポータルサイトだったりと十人十色です。特に今年は、LINE株式会社がMVNOへ参入することが大きく話題になりました。

既に、契約数で全体の1割弱を占めるに至り、とにかく安くスマートフォンを使いたい方々から重宝されています。まだまだカード払いが主で、クレジットカードを組めないか持っていない人にとっては加入するうえで敷居がとても高いですが、近年はプリペイド型や口座振替での支払いを可能にするMVNOも増えており、徐々に現金派にとっての敷居が下がりつつあります。

MVNOの多くはNTTドコモの回線を使用しており、その点ではドコモ向けスマートフォンユーザーにおける敷居が低いといえます。一方、徐々に増えてきているのがau回線を使ったMVNOです。今まで、auのネットワークを用いたMVNOに参入するには前述したCDMA2000の問題もあり非常に敷居が高かったですが、VoLTE回線の導入やSIMロック解除義務化などでかつてと比べてだいぶ参入業者が増えてきました。一方で、ソフトバンク回線を使用して参入するMVNOがなかなか現れていないことに筆者は懸念を抱いています。

さて…MVNO契約数が増えるにつれ増えてきたものがあります。それは苦情。契約者からは主に通信品質の悪さを訴える声が挙がっていますが、業者によって対応はまちまち。紳士的な対応をしてくれるMVNOもある一方で、苦情への対応で炎上を招いてしまったMVNOもあるくらいです。また、MVNO使用時も実はキャリア表示は「NTT DOCOMO」、「KDDI(またはau)」と表示されるので、勘違いしてキャリアショップに駆け込みクレーマーと化してしまうとんでもない利用者まで相次いでいます。

さて、MVNOの中には後述するSIMフリー端末まで用意している業者も存在しており、既存キャリア同然のビジネスモデルを採用しています。その最たるはFREETELだったり、Rakuten Mobileだったりします。特に前者はかつてより独自企画端末を強みとしていますし、後者はHuaweiやASUSなどと組むことでSIMフリー市場をけん引する存在となっています。果たして、MVNOはどのような進化を遂げるのか、楽しみではあります。

■脱・格安 - 流転するSIMフリー市場
今まで格安スマホの謗りを受けていたSIMフリー端末ももはや、「格安」と呼ぶのがおこがましくなるほどになりました。今までこの市場は中国勢が圧倒していましたが、品質とサポート体制を武器に、徐々に日本勢が幅を利かせています。具体的にいえば、市場競争で生き残れたシャープ、富士通、京セラの3社でしょうか。パナソニックも一応、法人市場にてSIMフリー端末を販売していましたが、Let's noteやTOUGHBOOK、TOUGHPADの発売元らしく堅牢な設計に惹かれエンスーが所有していた程度にとどまっていましたがね…。

今までは安さが武器だったSIMフリー端末ですが、今ならキャリア向けでは到底納入を認められないような設計の端末や、キャリア市場の片手間で展開する、といった塩梅でしょう。キャリア向けで納入を認められない設計といえば、キャリア回線と現地で購入したプリペイドSIMの両方が使えるデュアルSIM端末や、キャリア基準を満たせないようなメーカー(MediaTekなど)のSoCで動作する機種などでしょう。一方、日本勢は実際にキャリア向けに納入した端末の姉妹機を展開している、という具合です。日本勢が苦境に陥った2013年頃から既に、シャープや富士通はこの手段でSIMフリースマートフォンを展開していました。

中でも異彩を放っているのがHuawei製端末。やたらとコストパフォーマンスが高いのです。実は、Huaweiはグループ企業としてSoC開発子会社、HiSiliconを擁しており、そこで開発されたKirinシリーズを主に搭載しています。その技術力や開発力を買われ、日本の大手キャリアからもモバイルルーターやタブレットの納入を要請されているぐらいです。歴史的経緯から、Y!mobileユーザーにとってはなじみ深いメーカーではないでしょうか。というわけで、今後は無難なハイエンド機が主になるキャリア端末と、個性派揃いのSIMフリー端末という具合に棲み分けが進みそうですね。

そのほかにも、実質0円がなくなったことによる買い控えの動きの加速、当局と販売店のいたちごっこが続いた悪質な販売潰しなど、今年は良くも悪くもモバイル業界の転換点となりそうな1年でした。特に、日本におけるAndroid陣営への待遇改善はうれしかったですね。2015年夏モデル以降の機種は一部を除き、ほとんどがMarshmallowことAndroid 6.0を経てNougatことAndroid 7.xへバージョンアップできる見込みになったからです。2年使うにはこうでなきゃならないですね。これまではバージョンアップなしか、あったとしても1度きりって事が多かったんですから…。

さて、ここで2016年に発売された機種をおさらいしてみたいと思います。主にキャリア向けに納入された端末が中心になります。

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2016年10月11日 (火)

Note 7がなかった

長らく更新を休んでいましたが、その間に10万アクセスの大台を突破していました。苦節6年弱でここまで頑張ることができました。本当にありがとうございます。

iPhone 7/7 Plusが発売されてからiPhoneフィーバーも一巡してこれからAndroid機の新機種へ注目が集まる中で非常に心配なニュースが舞い込んできました。そうです、Galaxy Note 7関連の話題です。長年Android陣営の王者として君臨してきたサムスン電子でしたが、その名声と地位は一瞬にして失墜することになってしまいました。

Samsung_galaxy_note_7

Galaxy Note 7は市場によって搭載されるチップセットが異なっていました。韓国や欧州市場向けにはExynos 8 Octaが搭載され、日本市場向けモデルは北米、中国向けモデルと同様にSnapdragon 820 MSM8996が搭載される予定でした。RAMは4GB、ROM(本体ストレージ)は64GB、大画面の5.7型WQHD(2,560×1,440pixel)有機ELディスプレイ搭載、バッテリー容量は3,500mAhと大容量なものを搭載した、まさに完全武装スペックといえる機種でした。日本市場で対応が渇望された防水仕様でもあります。Galaxyシリーズとして初めてUSB Type-C端子を搭載していました。

しかしながら、サムスン電子はGalaxy Note 7の生産・販売を発売からわずか2ヶ月で打ち切ることになってしまったのです。日本法人のサイトにもNote 7の製品紹介があった通り日本でも発売予定だったのですが、これにより幻の機種となってしまいました。株式会社NTTドコモではSC-01Jとして、KDDI株式会社ではSCV34としてそれぞれ当局の認証を取得したうえで発売予定でしたが、結局欠番にするか別の機種で穴埋めしなければならなくなったのです。

一体、Note 7に何があったのかというと…

電源周りの不具合が原因の
爆発炎上事故が多発したのです!

これはヤバい! ということで幾度となくサムスンからリコールが発令されましたが、依然として原因を突き止めることができず、最終的にはNote 7そのものの終売という苦渋の決断を下さざるを得なくなりました。しかもこの不具合、発売から間もない時から多発していました。

その原因は二転三転しています。当初はバッテリーセルの欠陥が疑われていました。サムスンはリスク軽減のため、自社グループ製と他社製のバッテリーセルを半々の比率で搭載していましたが、そのうち自社グループのサムスンSDI製のセルのほうが欠陥率が高かったとの分析結果が出ました。これを機に、Note 7へ搭載するバッテリーセルはすべて他社製となり、対策済みのバッテリーを搭載した端末への交換対応がとられましたが…

それでも解決することはありませんでした…。

解決に向かうどころか、対策品でも発火、爆発炎上が相次いだのです。しかも、対策品では新たに自然放電や発熱が目立つとの声も上がっていました。それに対しサムスンがとれる対応は対症療法的なものでしかありませんでした。充電によってエネルギーが増大するといけないからと電池容量60%で充電を止めるようアップデートを施すなどしていました。

原因究明の間、幾度となく販売が停止され、サムスンの機会損失も莫大なものとなってしまいました。一方で、販売停止中もなお消費者の購買意欲は冷めることなく、それがかえって火に油を注ぐこととなってしまいました。実際、韓国市場では対策品が販売再開された際に2日間で3万台も売れたそうです。

遅々として進まぬ原因究明とそれに伴う事故の多発…こうしてサムスンは八方塞がりの状態に陥ってしまいました。最終的に、Note 7の終売と他機種への交換対応及び返金に追われることとなってしまいました。終売発表とほぼ同時に、新たにプリント基板の設計ミスが判明してしまったようです。結局、ヨーロッパ、北米市場で販売再開は叶わぬ夢となってしまいました。サムスン側はユーザーに対し、「直ちに電源を切るように」と、緊急性の高い警告を発しています。

この悲劇を招いた要因として、iPhone 7に対抗するあまり発売日を強引に前倒ししてしまったことが挙げられます。もう少し設計が煮詰まっていれば、このようなことにはならなかったはずです。発表から発売するまでわずか2週間余りの間、スペックに欲張るあまり安全対策がおざなりになってしまった…のでしょう。特に、電源周りはバッテリーの大容量化を急ぐあまり、手抜き設計になってしまった可能性があります。

一方で、Galaxy Note 7と基本設計が同じGalaxy S7 edge SC-02H/SCV33は事実上唯一の完全武装スペック機としてキャリアショップを中心にかなりの台数が売れていたようです。そちらはNote 7の雛型になるようきっちりと設計されていたようで、発火報告はほとんどありません。Galaxy S7 edgeはSDカードに対応していないことや見慣れないエッジスクリーンが敬遠されたGalaxy S6 edge SC-04G/SCV31/404SCの買い控えの裏返しから、シリーズとしては日本市場でもまずまずの成功を収めた機種と言えます。筆者は関係ないはずのこれら概ね好評なGalaxy S7 edgeの型落ち後の売れ行きに風評被害がたたって暗い影を落とさないか、不安でなりません。

思い出してほしいのは、日本メーカーもかつては電源周りの不具合で評価を落としたことがあること、これによってユーザーからの信用を失ったメーカーもあったということです。シャープや富士通のように後年開発された端末で信用を取り戻せたメーカーもあれば、パナソニックのように評判が上がっても採算上の都合でキャリア向けの納入を中断したメーカーや、NECのように悪評が広がった中でAndroid端末開発を中断せざるを得なくなり、そのため最終的に携帯電話事業そのものからの撤退を余儀なくされた最悪のケースまであります。NECのケースは本当に修復不能なレベルまでイメージ失墜を起こしてしまいました。

筆者はスマートフォンを選ぶにあたり、必ずと言っていいほどGalaxyシリーズの操作感を確かめています。毎回Xperiaを選んではいますが、それでも必ず最終候補に残るシリーズでもありました。Nexusシリーズが出るまでは、事実上Galaxyシリーズが当時のAndroidの最先端だったわけです。GalaxyシリーズといえばAndroidの旗手であり、iPhone最大のライバルでもあります。なんだか、Note 7が日本市場で幻に終わったことで秋冬モデルにぽっかりと大きな穴があいてしまったような気がします。まあ、Nexusに代わるGoogle純正スマートフォン、Pixelシリーズがその穴を埋めてくれることにダメもとで期待してみたいですが…。

■参考

juggly.cnのGalaxy Note 7関連記事

2016年8月10日 (水)

ドコモ様、もう少しだけ

Xperia Z3 SO-01GXperia Z3 Compact SO-02GXperia A4 SO-04Gの3機種に対し、Android 6.0へのバージョンアップが提供されました。間もなくAndroid 7.0(Nougat)が正式にお披露目されるだけあって周回遅れ感が否めませんが、まあバージョンアップを受けられるだけよしとしましょう。これでドコモのXperiaはG型番以降、全機種Android 6.0で使えるようになりました。

Xperiaといえばスウェーデンをメインにコスモポリタンな開発体制を敷いているだけあってかつてのスマートフォンの在り方を偲ばせるPCを用いたバージョンアップも可能でした。しかし、本機種はPC Companionのサポート終了に伴いシリーズでは珍しくPCによるOSバージョンアップが提供されず、OTAのみによるOSバージョンアップとなります。つまり、LTEかWi-Fiでしかバージョンアップデータをダウンロードできません。但し、バージョンアップに失敗した際などは新たに提供されることになったXperia Companionにて復元可能とのことです。

今までグローバル版で幾度もバージョンアップが提供されたのに国内版は1度きりと、日本のXperiaユーザーは散々キャリアから愚弄され続けてきました。今回はドコモ版のみですが、ようやく国内ユーザーでも納得いくバージョンアップを受けられることになったのではないでしょうか。一方でau版のSOL26は通信方式との心中を、ソフトバンク版の401SOは多すぎる種類のSIMカードとの心中を余儀なくされた格好でしょう。au版は主に音声通話用にCDMA2000とのデュアル対応となっていたため、政策的にCDMA2000を全廃することになっていたau自身がとどめを刺したことになります。

今はSnapdragon 820を搭載したXperia X Performance SO-04Hもそこそこの売れ行きを見せており、実際にZ3からの乗り換え組も少なくないです。しかし、筆者も実感したこととして、XPはZ3と比較して、かなりの機能が割愛されています。そんなこともあり、敢えてXPの導入を見送ったユーザーも多いようです。筆者もドコモにおいてはそんな1人でした。やはりZ3ファミリーは未だに根強い人気があるようで、壊れてもなお修理して使い続けるユーザーが多いのがうかがえます。

ドコモのXperia Z3ファミリーと併せ、2016年8月8日にAQUOS ZETA SH-03Gに対するAndroid 6.0へのバージョンアップが提供されたことで、残るバージョンアップ対象機種はGalaxyシリーズの32bit機や韓国・台湾勢が中心となりました。具体的には…以下の通りです。

Galaxy S5 SC-04F/SCL23(MSM8974AC、RAM2GB、ROM32GB)
Galaxy Note Edge SC-01G/SCL24(APQ8084、RAM3GB、ROM32GB)
Galaxy S5 Active SC-02G(MSM8974AC、RAM2GB、ROM16GB)
Galaxy Tab S 8.4 SC-03G(MSM8974AC、RAM3GB、ROM32GB)
Galaxy Tab S SCT21(MSM8974AC、RAM3GB、ROM32GB)
Galaxy A8 SCV32(Exynos 5433、RAM2GB、ROM32GB)
HTC J Butterfly HTV31(MSM8994、RAM3GB、ROM32GB)
isai vivid LGV32(MSM8992、RAM3GB、ROM32GB)
TORQUE G02 KYV35(MSM8928、RAM2GB、ROM16GB)


ちなみに、TORQUE G02 KYV35は新色にていち早くAndroid 6.0をインストールした状態で出荷していますが、なかなかにバグ取りが捗らないようで残りのカラーへのAndroidバージョンアップ提供が延び延びになっているようです。先行してAndroid 5.1対応機として出荷されたカラーとAndroid 6.0対応機として出荷している新色に並行してアップデートを提供しなければならない点が負担になっているのでしょうか。とはいえ、WX04K以来3年ぶりとなる京セラ機へのバージョンアップ提供になるため、筆者はひそかに期待していますが。

さて、Android 7.0の話題に移りますが、NexusシリーズではNexus 5X/6/6P/9/Player、Pixel Cに対して提供されることが決まっており、ここでNexus 5/7(ME571)がバージョンアップ対象から外れることになりました。この線引きは、実はSoCに実装されたGPUではないかとみています。というのも、日本はその趨勢からやや外れていますが、海外ではより3Dゲームが快適に動かせる環境がスマホやタブレットに要求されています。

Nexus 5/7(ME571)はそれぞれMSM8974、APQ8064を搭載していますが、これらに実装されたGPUはOpenGL ES 3.0対応にとどまっているAdreno 300シリーズのため、GPUにかかる負荷を軽減できる次世代API、Vulkanに対応できない可能性があるようです。一方で、バージョンアップ対象となったNexus 5X/6PはVulkanサポートが正式に言及されたAdreno 400シリーズをGPUとしています。

こういった事情も勘案すると、Xperia Z3のAndroid 7.0へのバージョンアップは難しいか、有り得ないのでは…とみています。というのも、Androidはこれから徐々に32bit対応を切り捨てようとしていくのが目に見えています。既にSoC業界は64bit化も佳境になっており、中韓台の半導体メーカーの市場競争のおかげで64bit化されたSoCも非常に安価に供給できるようになっていきました。こうした事情から、実は将来性を考えるとかつてのフラッグシップ32bit機を使い続けているよりもそれと同等のスペックかつUXが期待できるミドルレンジ以上の64bit機に乗り換えてしまったほうが割に合っているという有り様です。

そのXperia Z3ですが、SIMカードを抜いた今では主にリオオリンピックをフルセグ視聴するために使っています。なるべくバージョンアップは余裕のある時間帯に行いたいので、やるとすれば祝日(山の日)の11日未明ですね…。バージョンアップによる変化は後日報告してみようと思います。

[追記]
バージョンアップデータ容量はXperia Z5シリーズのときと同じく約1.3GBです。もちろん、ドコモ回線でバージョンアップする際にXi経由でダウンロードしてもデータ通信料は無料となり、データ定額プランの影響を受けることがありません。なお、Xperia Z4/Z5より一足早く、Android 6.0.1へバージョンアップされるとのことです。一方、Linuxカーネルは3.4.0のままですが…しかし、このカーネルは2013年から長らく使われているにもかかわらず非常に安定してますね。なお、Android 6.0.1では電源ボタンを素早く2度押ししてもカメラを起動できます。

このバージョンアップで特筆すべきことはNOTTV機能が削除されることです。NOTTVは2016年6月30日をもってサービスを終了してしまったため、この機能を応用して番組を録画していたユーザーの皆さんはバージョンアップ前に録画番組を消去することを強くお勧めします。そのままバージョンアップを行うと、ファイラーアプリでの操作や端末の初期化でしか録画番組を消去できなくなってしまいます。

バージョンアップやアップデートではアプリの追加はよくあることですが、その逆はとても珍しいのではと思います。あとは、Xperia Z4/Z5系もセキュリティパッチの更新およびNOTTVアプリの削除を目的に、Android 6.0.1へマイナーバージョンアップが受けられることに期待したいのですが…。

2016年8月 3日 (水)

斗え! 僕らのミラーマン(違)

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[元箱からしてプレミアム!]

…ということで、既報の通りドコモのサブ回線をXperia Z5 Premium SO-03Hへ機種変更しました。月々サポートが減額になる分を料金プランの見直しによって吸収することにしました。実はこれ、現金価格そのものは93,312円と無印Z5(SO-01H)と全く変わっていません。ドコモ版は問題ないながらも、同じ画面サイズのiPhone 6s Plusもこの値付けを見習ってほしかったなあ。

実際の筆者は順当にXperia X Performance SO-04Hにすべきか、それとも変化球でこの機種にするかでかなり迷っていました。しかし、Xperia X Performance SOV33を使っているうちにコレジャナイ感が込み上げてきたために敢えて周回遅れのこの機種にしました。XPは悪くはないですが、やはり「次」に向けての布石といった色彩が濃い機種ですね。

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この機種、箱まで「プレミアム」感満載です! 普通なら厚紙で済ませるところを、なんと段ボールでしっかり作ってあります。そのために密着感が半端無く、開けやすくするためにフタの一部をトリミングしています。従来のXperiaとは別物の風格がありますね! キリッとしたフォルムになっています。

基本的にはZ5系を踏襲していますが、Z5との違いはこんな感じです。特に、バッテリー容量がXperia Z2 SO-03F(3,200mAh)を上回ってしまったことはインパクトがあります。

・背面ガラス加工(Z5はすりガラス、Z5Pは鏡面仕上げ)
・カメラ周りの細工(Z5はフラット、Z5PはZ3と同じくリング付)
・液晶サイズおよび解像度(5.5型4K液晶)
・バッテリー容量(Xperiaスマートフォン史上最大容量の3,430mAh)
・フレームシャーシ加工(ステンレスに見えるが実はアルミフレーム)

使用感はZ5とほとんど同じです。但し、排熱効率ではシャーシが大きい分、Z5Pに分がありました。やはり、Z5Pのほうが冷めやすいです。電源ボタンを押したときの感覚も少し違います。「プチッ」という感じのZ5に対し、Z5Pは「ポチッ」という感覚です。ニュアンスレベルなので分かりにくいとは思いますが。

手にした感覚は実はXperia Z1 SO-01F/SOL23に似ていました。あたかも「」に触れているような実感が湧いてきます。但し、ただの金塊のような感じだったZ1とは異なり、Z5Pはぎっしり詰まった塊といった感覚です。2年でこんなに進化するものなんですね…。その割には、片手操作もそんなに難しくなかったです。実はZ1、画面サイズの割にベゼルが太く、片手操作に難ありでしたからね…。

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[裏面。左からZ5P、Z5、XP]

なんといってもZ5Pのデザイン上の大きな特徴は鏡面仕上げのリアパネルでしょう。海外版ではゴールドやピンクも発売されていましたが、日本版はブラックとクロームの2色のみの展開になっていました。この写真では保護フィルムをはがす前なので分かりにくいですが、ちらっとはがしてみるとちゃっかり手鏡のようになってましたw リアカメラを使ったセルフィーの被写体合わせにぴったりだと思います。但し…あんなことに使うのはダメ、ゼッタイw

売りの4K液晶ですが、工場出荷時のAndroid 5.1.1の地点ではあまり恩恵が受けられません。普段はフルハイビジョン表示で、一部アプリを使用する際のみ4K表示になるのですが、じわーっとフルハイビジョンから4Kへ遷移していきます。最初はもやっとしていた表示が緻密になっていく様は必見です。なんだか、かつて使っていたN903i/N904iを彷彿させます。この2機種はとある目的で保管してあります。Z5Pをネイティブ4K表示に対応させるには、Android 6.0へのバージョンアップが必要です。

Z5Pはまだまだ余裕で手に入る機種なので、興味があるなら買いだと思います。オリジナルのZ5が品薄になってしまったため、Z5が買えず狼狽している方にも一応はお勧めしたいです。この4K大画面を生かし、動画・画像ビューアに使うにはうってつけでしょう。但し、4K動画は大量にデータ通信するため、IEEE802.11n/ac対応のWi-Fi環境を整えておくとなおさらいいですね。まさか、Z5Pがこんなに所有する喜びを与えてくれる端末だったとは想像だにできませんでした。

今月はほかにも、ドコモ、au双方のメイン回線で使っているXperia Z5のSIMフリー化、予備機として保管しているXperia Z3 SO-01GのOSバージョンアップなどが待ち構えています。おいおい記事にしたためていきたいと思います。ああ、Z3のバージョンアップを体験してからZ5Pにしたかったのになあ…。

2016年8月 2日 (火)

[予告]史上最強のあいつとは…

Img_0013

おや、誰か来たようだ…。いや、なんでもないか。

詳細は後ほど更新。乞う御期待!

2016年3月23日 (水)

そんなサイズで大丈夫か?

日本時間2016年3月22日未明、AppleからiPhone SEが発表されました。日本市場では2016年3月24日に予約受付を開始し、2016年3月31日から発売されます。キャリア版はいつも通りNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクで発売。それに加えてAppleストア経由でSIMフリーモデルも発売されることになっています。

で、そのデザインですが…

Iphone_se

iPhone 5sそのまんまじゃん!

大方の下馬評ではiPhone 6/6sのような曲面ガラスを採用するデザインになると思われていましたが、実際は見ての通り、5sと全く同じデザインになりました。これに伴い、2年半続いた5sの生産・販売は終了となり、iPhone SEへ引導を渡すことになります。なお、iPhone 5s専用アクセサリーもそのままSEに流用できます。

あまりにも売れず、日本市場でも中古のヌシと化してしまったiPhone 5cの反省は少なからず生かされていると思います。が…、筆者は後述の理由からiPhone SEがiPhone 5cに代わる新たな中古のヌシと化してしまいそうだと懸念を抱いています。iPhoneシリーズは同時期のスマートフォンに比べて下取り相場も高くリセールバリューも高めですからね…。

カラーバリエーションはiPhone 5sの3色にローズゴールド(ピンク)を加えた4色展開。SIMフリー版の現金価格はいずれも税別で16GBモデルが52,800円(税込57,024円)、64GBモデルが64,800円(税込69,984円)となります。キャリア版は(現金価格が)いくらになるのでしょうか…。

iPhone SEを一言でいえば、最新スペックになったiPhone 5sです。但し、iPhone 5sの設計やシャーシを流用しているためなのか、一部機能が5sと共通していたりします。大まかに進化した点は、実はチップセットとカメラ周りぐらいで、それ以外は適材適所の進化にとどまっています。また、通信機能は搭載しているモデムチップの仕様上5sより若干進化が見られる程度で、VoLTEに対応する一方でキャリアアグリゲーション(CA)などを応用したLTE-Advancedには対応していません。細かなところでは、auのWiMAX2+やソフトバンクグループのAXGPにも対応しています。

操作面でもiPhone 6sの特徴だった3D Touchへの対応は割愛されている一方で、これから日本でも展開が予定されているNFC決済サービスの一種、Apple Pay対応のTouch ID(指紋センサー)がホームキーとして搭載されます。チップセットはApple A7+M7からM9統合のApple A9に、カメラが8メガピクセルから12メガピクセルへ進化しています。これに伴い、このサイズのスマートフォンでは珍しく4K動画(3,840×2,160pixel)が撮れるようになりました。画面もiPhone 5sと同じく4.0型Retinaディスプレイで、1,136×640pixelとなっています。この解像度にしてはRAM容量が2GBもあるため、ユーザーエクスペリエンスの面ではiPhone 6s/6s Plusを上回るかもしれません。

Iphone_se_2

iPhone SEを投入するAppleの狙いとしては新興国市場での売上拡大が挙げられていますが、実際には副次的な効果として日本市場で巻き返さんとす下心が見え隠れします。実はノーマルモデルが4.0型から4.7型へ大型化した頃から日本市場では使いづらいとの声が挙がっていました。実のところ、日本のiPhoneユーザーには3.5型または4.0型でなければ欲しがらない保守的なユーザーも少なくないのです。一旦iPhone 6/6sにしたが、やっぱり使いづらく4.0型のiPhoneを切望していたユーザーも少なくないことでしょう。

また、iPhoneはバカ売れしていた当時は円高のあおりを受けていたのですが、円安に突入してしまった今では一部キャリアにて希望するバリアントを選択しても割賦販売法、つまり10万の壁に立ちはだかり審査で落とされて泣く泣くあきらめざるを得なくなる…そんな世知辛い世の中になってしまったのです。一応、ドコモだけ全機種同額に設定して月々サポートを変額させることで、全機種10万の壁をかわせていますが…。

今回の発表会は完全新設計の機種なら盛り上がったでしょうが、見た目はiPhone 5s、中身はiPhone 6sといったスマートフォンや見た目はiPad Air 2、中身はiPad ProのiPad Pro 9.7といったタブレットばかりでは冷や水を浴びせられるのはAppleも判っていたはずです。それを承知で発表したのはやはり、高級路線ではハイコストパフォーマンスを売りにしている中国メーカーにかなわなくなってきて焦燥しきっているからでしょう。それほどAppleは焦りを隠せずにいられなくなっています。

今となってはシャープのAQUOS Compact SH-02Hなど、iPhone SEより一回り大きめで4型台のフルハイビジョン機が手に入ってしまう時代なので、手が小さめなので最近の機種は使いにくいなど、どうしてもこのサイズにこだわりを持つ人でなければお勧めしにくい代物ではあります。本格的に使い倒すのであれば64GBモデル一択になるでしょう。16GBモデルは本格的に使い倒すには不向きで、電話・ネット・メール・ソーシャル中心ならなんとか使えるだろうと思います。

そのため、キャリアにとってはとても扱いにくい案件になるかもしれません。なぜなら、16GBモデルがiPhone 6sとの共食いに発展しかねないためです。64GBモデルもやはり同じことを懸念しています。禁じ手とされる実質0円又は一括0円案件の餌食にされるようでは身も蓋もありません。これでは何のために当局が議論してきたのかが水泡に帰してしまいます。キャリアが販売する際は、ぜひとも適正な価格で取り扱ってもらいたいものです。

今回の発表でAppleはすっかり守りの姿勢に入ってしまったわけで、いつもの攻めのAppleは鳴りをひそめてしまっていました。らしくないですね。一体どうしちゃったのでしょう? 鬼才スティーヴ・ジョブズ氏を失った代償は余りにも大きかったのかもしれません。

[2016.03.23更新]
実は、AppleのiPhone/iPad新機種発表は今回の発表会に付随したもので、実際はAppleの将来のビジョンを明かす発表会となっていました。詳細は以下を参照。

[Impress Watchより]
iPhone SEとiPad Proから見える「アップル40年目の変化」

2016年3月10日 (木)

毒林檎を盛られ、ヒカリ・リセッションへ

株式会社NTTドコモが2016年3月9日にWebサイトをリニューアルしました。これまでは各デバイス専用サイトにリダイレクトされていましたが、リニューアル後はマルチデバイス対応となり、たとえばスマートフォンからアクセスする際にリダイレクトされた[smt/]のパスがきれいさっぱりなくなっていました。これによって、やっとtwitter上に引用してつぶやく際に[smt/]のパスを削除する手間がなくなりましたよ…。

変更点はこれだけにとどまらず、dアカウントを紐付けした端末ならばそれに対応した回線情報が提示されるようになりました。dメニューから直接my docomoへアクセスできるようにもなり、ネットワーク暗証番号を入力して認証するだけでオンライン手続きができるようになりました。ホント、こうした細々とした使い勝手の改善といい、ドコモの気遣いの良さに惚れぼれします。なお、iPhoneを含めた指紋認証対応端末ではそれを使ってログインできるようになっています。最新機能がこうして活きていくのって素晴らしい。

[株式会社NTTドコモより]
ドコモウェブサイトをリニューアルします

ドコモウェブサイトリニューアルのお知らせ

閑話休題。ソフトバンク株式会社も、2016年3月8日にAndroid 6.0バージョンアップ対象機種を発表しました。これで大手キャリアのAndroidバージョンアップへの対応が一通り発表されたことになります。が…

ごらんの有り様だよ!

対象機種ですが…以下、たったの3機種のみでした。それ以外の機種は未定か、バージョンアップを行わないことになります。

Galaxy S6 Edge (32GB/64GB) 404SC
Xperia Z4 402SO/Xperia Z5 501SO

一方で、今回のOSバージョンアップ対象から外れたAndroid 5.x機は以下の通りです。筆者は、間違いなくソフトバンク版Xperia Z3には2度目のバージョンアップが配信されると思っていたのですがねえ…。これはドコモ版(SO-01G)の結果次第、かもしれません。わずかな可能性に賭けるしかありません…。
なお、Android 4.4以前の機種に関しては当然のごとく放置プレイ状態です…。

Lenovo TAB2 501LV
AQUOS ACRYLCRYSTAL 2 402SH/AQUOS Xx 404SH
AQUOS Xx2 502SH/AQUOS Xx2 mini 503SH
Xperia Z3 401SO


この凄惨たる有り様を見ていると、ドコモを別とすればスマートフォンユーザーにおけるiPhoneとAndroidの比率が2:1のauもまだまだマシなほうだなあ、と思います。一説によれば、ソフトバンクのスマートフォンユーザーに占めるiPhoneユーザー率はなんと9割! つまり、ソフトバンクの全契約のうちわずか数百万契約しかAndroidユーザーがいないことを意味します。ソフトバンクはプリペイド契約やモジュール契約の比率も高めなので数百万とは簡単に言いますが、実際のAndroidユーザー数は200万契約を超えるのがやっとでしょう。筆者の身近にもAndroidユーザーのソフトバンク契約者がいるんですが…。やはり、Androidユーザー数が少なかったからこそバージョンアップしにくかったのでしょう。

それもさることながら、全般的にシャープ機の扱いが酷すぎます。auにおける京セラ機よりも酷い有り様です。auはG'z Oneに代わるスマホとして根強い需要があった耐衝撃スマホ、TORQUE G02 KYV35に対してのみながらもAndroid 6.0バージョンアップを実施すると発表して良心を発揮したのに、ソフトバンクはシャープ機のバージョンアップをほとんど拒絶しています。ここまで来ると確信犯だろと思わずにはいられません。

ソフトバンク向けのシャープ機に対しAndroidバージョンアップが実施されたのは2012年冬に発売のPANTONE 6 SoftBank 200SHが最後だったと記憶しています。あちらは発売から4か月ほど経ってからと、異例の早さで実施されていました。一方、同時発表で2013年春発売のAQUOS Xx SoftBank 203SHはバージョンアップされることなくあっさりと捨てられました…。

J-PHONEやボーダフォン時代はシャープ王国と呼ばれたのも今や昔の話になってしまいました。iPhoneを優先して販売しながらもAndroidユーザーに一定の理解があるauとは異なり、ソフトバンクは完璧にiPhoneに毒されているようです。ソフトバンクはiPhoneを使わない奴は客じゃないとでも思ってるのでしょうか? きっと、ソフトバンクはiPhoneが売れなくなってきたらAppleと心中するつもりでしょうね。そして、(主にシャープの)Android機をわざとバージョンアップさせないことでソフトバンクのAndroidユーザーに最新機種への変更を強いる…本当にThis is not good for the marketです。

それに拍車をかけるように、ソフトバンク株式会社はシンプルスタイル(プリペイド契約)やY!mobileを通して売れ残ったAndroid機の在庫処分を進めています。Y!mobileで扱った途端に売れるようになったとの話も聞いたことがあるので、ソフトバンクのAndroid機の売り方がいかに下手くそなのかが伺えます。上記のAQUOS ACRYLCRYSTALシリーズに加え、フラッグシップ機のはずのAQUOS XxまでY!mobileで処分に遭っています。そうです…

ソフトバンクでiPhoneしか売れない
→販売店がAndroid機を売る気がなくなる
→どこも取り扱わなくなるので在庫がダブつく
Y!mobileやプリペイド契約で投げ売りするしかなくなる
→OSバージョンアップも放棄される


という悪循環に陥ってます。実際、国内メーカー各社はどんどんソフトバンクから離れていき、端末の納入を休止または中止するようになってしまいました。目立ってきたのが海外メーカー製端末になってきました。ブランド変更当初から国内勢に色眼鏡で見られていたソフトバンクでしたが、それにますます拍車がかかっています。

実はソフトバンク、Nexus 6Pの日本における独占販売権を獲得しています。そのNexus 6Pは5.7型WQHD(2,560×1,440pixel)有機ELディスプレイ、Snapdragon 810 MSM8994を搭載と贅を尽くしたスペックで、弟分でY!mobileおよびNTTドコモも取り扱うNexus 5Xと同じくUSB Type-Cコネクターと指紋センサーを搭載しています。実は筆者、ソフトバンクもNexusスマホを扱うようになったらAndroid勢への対応が、特にシャープ機の待遇がいい方向に変わると思っていましたが…

やっぱりソフトバンク。ちっとも変わってませんでした。

Nexus 5X発売後に発売機種のAndroid 6.0バージョンアップに向けてGoogle本社との連携をとったり、きちんとキャリアアプリのAndroid 6.0対応に向けた動作検証をやっていたドコモに対し、ソフトバンクはNexus 6Pを発売してもただ売りっぱなしで、キャリアメールへ対応するにとどまっています。元々自社で展開しているサービスが少なめなのか、キャリアアプリのAndroid 6.0対応も疎かにしているようでした。これはいくらなんでもNexusスマホを扱えないながらもある程度バージョンアップ対象機種のあるauとはえらい違いです。

シャープは経営再建案として、いくら作っても売れ残る上にバージョンアップの対象から外されるソフトバンク向けスマートフォンの開発から完全撤退すべきではないでしょうか、とも思いました。が…それでもシャープが完全にソフトバンクとの関係を断ち切るのは非常に困難を窮めます。というのも、35年前(1981年)のソフトバンク創業時から自動翻訳機に関する特許を買い取ってもらう、LCR回路を採用してもらうなど「利用」されてきたことや、この2社の裏で取引関係のある株式会社光通信とともに鉄のトライアングルを作って強引に結束させられているようなので、この2社による優越的地位の濫用さながらの取引によってシャープは不利な立場に立たされているのも事実ですから…。

つまり、シャープはソフトバンク向け携帯電話の納入から撤退しようにも、こうして取引先から束縛されているためにできなくなってしまっています。それどころかソフトバンクはシャープを道連れにするつもりでしょう。大船…いや、泥船に乗ったつもりで。

この有り様じゃ、「スマホたのしい」に矛盾するのではないでしょうか。あからさまなiPhone優遇にAndroid冷遇など、多くの取引先や契約者をコケにしたツケは既に契約者純減などの形でソフトバンクに表れてきています。この頃は得意の広告戦略でも、三太郎シリーズにお株を奪われてしまいましたからね…。それでもなお、ソフトバンクは不利に立たされていることをなかなか認めようとしていません。孫社長も自身の頭髪の危機…ではなく、ソフトバンクグループが借金漬けになっていることによるリスクを自覚してほしいです。

後ほど、各社のAndroidバージョンアップの考え方についてまとめてみたいと思います。

[ソフトバンク株式会社より]
Android 6.0 へのバージョンアップ予定のご案内

2016年3月 2日 (水)

その時、歴史が動いた

この展開は予想だにできませんでした。

ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社株式会社NTTドコモへ納入しているXperia Z5 SO-01H/Xperia Z5 Compact SO-02H/Xperia Z5 Premium SO-03Hに対し、2016年3月2日からAndroid 6.0へのバージョンアップが提供されました。Sony Mobile Communications ABは2016年3月7日にXperia Z5ファミリーへAndroid 6.0へのバージョンアップを提供すると発表していたため、日本版のバージョンアップがもう少し後になると見ていましたが、実際は日本版への提供が先行する形となりました。すなわち、筆者をはじめとする日本のXperiaユーザーたちは世界最速でAndroid 6.0に触れることができるようになったわけです。

Xperia Z2(ZL2)/Z3のAndroid 4.4.2/4.4.4からAndroid 5.0.2へのバージョンアップの際は操作体系の変化と機能追加が多く文字通り「劇的な変化」でしたが、今回のバージョンアップはそのAndroid 5.xの正統進化といえるもので、後述する機能の変化以外はほとんど操作感が変化しないそうです。ランタイム環境をARTに置き換え、64bit処理に対応したAndroidとしては、6.0.xが第一の完成形といえます。そういった点で、Xperia Z4(Z3+) SO-03G/SOV31/402SOユーザーにとってはバージョンアップによりユーザーエクスペリエンスの大幅改善が期待できると思います。

なお、以下がバージョンアップでの変化点です。ソニーモバイルの関係者曰く、Android 6.0標準機能とXperia独自機能の競合に悪戦苦闘したそうです。

[Android OS共通]
・Google検索がホームキー長押しで起動可能になるNow on Tap
・Android 5.xの悩みの種だった電池持ちを改善するDozeモードの導入
・アプリごとに権限の制御が可能になる
指紋センサーの正式サポート
アプリデータごとバックアップ、復元可能になる
・ネイティヴで4K表示に対応
外部メモリーも内蔵ストレージと同格に扱えるようになる
・MIDIのサポート(USBアダプターを介してシンセサイザーをつなげることができる)

[Xperia独自]
・Xperiaホームのリニューアル。スワイプ時のエフェクトが変更可能に
・POBoxへ学習させないことも可能になる
・アプリ履歴をスクロールしている間、スモールアプリバーがいったん消える
・誤操作した際の救済措置としてスクリーンショットが削除可能になった
・カメラモードをスワイプで変更可能に
SmartBand2 SWR12に対応し、ヘルスケア機能が充実
・前述のDozeモードの導入に伴い、一旦STAMINAモードを廃止(2016年4月中に復活予定)
低バッテリーモードもAndroid 6.0の標準機能となったことに伴い廃止

バージョンアップは設定メニューの「端末情報」→「ソフトウェア更新」から実行できます。Android 4.4までのドコモのスマートフォンには「Androidバージョンアップ」がメニューとして存在していましたが、Android 5.0以降でこれがソフトウェア更新へ統合されたわけです。また、いつも通りPC Companionを用いたパソコンでのバージョンアップも近日提供される予定です。

3機種ともバージョンアップに成功すると、ビルド番号が32.1.F.0.43になります。一応、ビルド番号を32.0.B.0.478にしてからバージョンアップすることをお勧めします。バージョンアップファイルのサイズはおよそ1.3GBで、Wi-Fi接続においてのみ即座に更新可能、Xi(LTE)でダウンロードする場合は事前に予約された時刻にダウンロードした後、端末操作によって実行するようになっています。なお、Xi経由でのダウンロードの場合、バージョンアップファイルのダウンロードに費やした通信量はデータプランのカウント外となります。

今回のアップデートは改善しそうな点もあればXperiaらしさが失われる点もあるため、慎重に考えて実行するかどうかを決めることをお勧めします。筆者はまず、Xperia Z3 SO-01G/Xperia Z3 Compact SO-02Gに対してバージョンアップ提供が始まったら実施して、その結果次第でZ5もやってみようと思っています。Xperia Z5 Premium SO-03Hにおいては今まで普段は画素補完によるフルHD表示でお茶を濁していたところが全部ネイティヴ4K表示できるようになるため、バージョンアップによる恩恵は大きいだろうと思いますが。

今までAndroid OSバージョンアップはサムスン電子のGalaxyシリーズから始まることが多く、Xperiaシリーズ(特に夏モデル)は1度限りでしかも周回遅れまたはバージョンアップなしと散々愚弄されただけにこれは衝撃的でした。逆に、Galaxyシリーズの日本での存在感の低下が目に見えて感じられる結果になったかもしれません。

また、Nexus 5Xの発売もドコモにとってはプラスに働いたとみています。なぜなら、秋冬モデル発売の地点でドコモも既に最新のAndroidに触れることができるようになったため、キャリアアプリやメーカーアプリの検証がかなり捗ったと見えます。これまで、夏モデル発表後にバージョンアップ提供発表、そこから半年にわたりバージョンアップ提供、最後の機種への提供時にはコードネーム単位で周回遅れになっていたなんてこともざらだっただけに、不遇さが囁かれた日本におけるAndroidの待遇が海外並みに改善されてきたなあ、と思いました。

一方、au版Xperia Z5 SOV32に対してもAndroid 6.0へのバージョンアップを実施する予定だそうです。果たして、キャリア版Xperia Z3でOSバージョンアップが提供される可能性が最も低いといえるXperia Z3 SOL26にも提供されるのでしょうか。この機種はデータ通信がLTE、音声通話がCDMA2000方式なので、政策的にCDMA2000を全廃することが決まっているauの方針を考えるとバージョンアップを提供せず計画的に陳腐化させることもあり得ますから…。

こう考えると、ソフトバンク版Xperia Z5 501SO/Xperia Z3 401SOに対するAndroid 6.0へのバージョンアップ提供もほぼ確実といっていいかもしれませんが、まだ公式発表がないのがいかんとも…。一応、ソフトバンクもNexus 6Pを取り扱っているのですが、ドコモと勝手が違うのでしょうか? ソフトバンク版のほうは続報に期待です。

■参考記事

[株式会社NTTドコモより]
「Xperia Z5 SO-01H / Xperia Z5 Compact SO-02H / Xperia Z5 premium SO-03H」
Android 6.0へのOSバージョンアップのお知らせ


バージョンアップとは
※バージョンアップで変化する点をわかりやすく解説しています。

[ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社より]
Android 6.0対応 OSバージョンアップ
※こちらのほうが具体的に変化点を把握しやすいです。

[engadget日本版より]
『グーグルがXperiaに追いついた』
ソニー製スマホのAndroid 6.0アプデは控え目に

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