携帯・デジカメ

2018年4月15日 (日)

悲しみがとまらない

悲劇は突然、2018年4月13日の朝に訪れた。

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auのメイン回線で使っていたXperia XZ1 SOV36のガラス面を割ってしまったのです…。本体の上に体がのしかかってしまい、そのまま鈍い音が聞こえて破損してしまいました。おいおい、使い始めてまだ4ヶ月目なのに…。それでも中の液晶ディスプレイが割れずに済んだのは不幸中の幸いです。確かにひびが入っているのですがタッチ操作も違和感なくできるし、画面も問題なく表示できているんですよね…。

auでは不慮の事態に備え故障紛失サポート(旧・安心ケータイサポート)というサービスを提供しています。補償内容は

・故障したスマートフォンが年2回までファクトリーリファービッシュ品と格安で交換できる
・自然故障のスマートフォンを無償修理できる保証期間を3年まで延長できる
・水濡れ、全損以外の修理費用が5,000円+税以内でできるようになる
水濡れ、全損修理も10,000円+税でできる

というもので、任意で解約できるが契約は任意でなく端末購入と同時、ということになります。しかも対象機種は現在登録中の最新利用機種だけ。ということで、外すと大変な目に遭うこと必至です。

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この紛失故障サポートを受けるにあたり、筆者は手っ取り早くファクトリーリファービッシュ品へ交換してもらうか、期間はかかるが故障修理扱いで直してもらうかのどちらかにしようと思いましたが、結局は預かり修理に出すことにしました。筆者はファクトリーリファービッシュ品への交換は水没やバッテリーが発火して炎上したなど、操作不能に陥るほどクリティカルな故障でなければ利用しないことにしているからです。

というのも、ファクトリーリファービッシュ品への交換は諸刃の剣で、Web上で申し込み可能な上に利用価格もこの手のサービスとしてはかなり割安ですが、交換機に元箱がつかない、必ずIMEI(製造番号)がそっくり変わるのでSIMフリー化していたとしたら大問題…と必ずしも良いことばかりではありません。下取り業者によってはIMEIが本体と箱で一致しないと査定額を減額することもあるので尚更です。

というわけで、IMEIが変わらない可能性の高い預かり修理に出すことにしました。auはドコモと違ってオンライン修理受付ができないのが辛いですね…。修理に出すには必ずauショップに赴かねばならないのです。で…auでは預かり修理中は必ず代機を借りなければならないことになっていますが、筆者が借りた機種は…

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auのVoLTE対応機種第1弾の1つ、URBANO V01 KYV31でした。確かisai VL LGV31と同時発表でしたねえ…。今なお根強い人気のあるSnapdragon 801 MSM8974ABを搭載した機種でもあります。シニア向けの端末ですが、それでもスペックは当時のハイエンド水準なのでなかなか侮れません。当時、既に珍しくなっていた日本製の端末で、カバーガラスには大方のメーカーが搭載したコーニングのGorilla Glassとはひと味違う特性を持つAGCのDragontrailが用いられています。筆者の記憶する限りでは、日本市場へ展開しているスマートフォンメーカーでDragontrailを搭載しているのは京セラと富士通コネクテッドテクノロジーズのみだったと思います。

※Gorilla Glassは強硬度だがたわみに弱い一方、Dragontrailはガラスなのにたわみに強いという特徴があります。

Android 4.4.4からバージョンアップすることなく現在に至っていますが、操作レスポンスは前に借りたAQUOS U SHV35に近い感覚でした。おそらくこの機種を代機として提供したのはXperiaと同じくカメラキーが独立していたからでしょう。ハードウェアキーも独立しているのはこの当時、かなり珍しいです。

受話口に穴が空いていません。これは京セラのスマートフォンの特色であるスマートソニックレシーバーを搭載しているためです。考え方としてはかつてNECのパソコンまたはそれに付属のディスプレイに搭載していたSoundVu(サウンドヴュー)と同じで、ディスプレイを覆うカバーを直接、エキサイターと呼ばれるデバイスを用いて振動させて音を出します。振動板が液晶パネルを覆うカバーそのもののためにあたかも画面から音が出ているような感覚で通話ができるのが特徴です。筆者も試しに母と通話してみましたが、外部の騒音に邪魔されることなく良好に通話を聴き取ることができました。

バックアップデータの復元はメールだけにしましたが大きな落とし穴が。実はこの頃のauメールアプリは送受信とも2,000件しか保存できないため、完全にバックアップを復元できず、何度も失敗に終わっていました。そこで、受信3,500件、送信1,500件まで保存できるメールアプリをインストールしてある、auサブ回線で使っているAQUOS R SHV39にメイン回線のSIMとSDカードを入れ、バックアップしたメールを復元して件数を削減した上でバックアップをとり、URBANO V01に書き戻す…というやり方でなんとか完全復元できました。

完全復元に失敗したのはどうも、受信BOXに2,300件近いメールが入っていたためでしたが、その原因が実は機種変更時にバックアップしたメールがダブって復元されたためだと判明しました。ダブっていたメールを根気よく削除した結果、なんとか1,300件まで減らすことができました。これでV01へ完全に復元と相成ったのです。それにしてもauのキャリアメールはスマホ移行後、あまり良い評判を聞かないですね。

というわけで、修理上がりまで懐かしのS801機とともに過ごすことになりました。戻り次第報告しますが…ソニーモバイルの修理は神対応と評判なので、修理代がいくらになるのか、気になりますね。

2018年1月26日 (金)

替え時の前の「通過儀礼」

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修理に出していたXperia XZ SOV34が戻ってきました。修理費用は5,400円でしたが、全額WALLETポイント充当でまかなうことが出来ました。当然ですが、画面上の傷はきれいさっぱりなくなっています。ポロリしやすいと評判のFeliCaかざし位置のステッカーも復活しました。修理の間、この頃キャリア端末でも充足してきたミドルレンジ端末に触れる機会が出来たのもいい経験になりました。

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これが修理明細の一部です。本来は税別29,150円かかる修理だったのが修理代金割引サービスで税別24,150円引かれ、最終的に税別5,000円で済む修理になったということです。因みに、交換されたのは本体シャーシと液晶ディスプレイでしたが、やっぱり多く掛かっていたのは液晶の方でしょう。故障紛失サポート登録上の機種でなければ安く修理できないらしく、前に使っていた機種を修理に出すとかなりの大出費になることがわかります。やっぱり、スマホの修理は機種変更寸前または1年以内にやるのがいいですね。

修理拠点は「ソニーモバイル修理センター」となっていましたが、記憶が正しければソニー黎明期からの主力工場、木更津サイトのことではないかと思われます。ソニーはガラケーから撤退する際にドコモ向け、au向けのそれぞれの端末を生産する拠点だった千厩(一関市)と美濃加茂の各サイトを閉鎖しています。(参考) 故に、筆者もでしたが結局Made in JapanのXperiaという淡い期待は裏切られてしまったことになりました。でも、Xperiaの生い立ちからすれば仕方がなかったともいえます。

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[序でようやくAQUOS R用のハードシェルも買えた]

これでなんとか先に進めそうということで、ついにauオンラインショップにてXperia XZ1 SOV36への機種変更手続きを済ませてしまいました。事前にハードシェルもレイ・アウト直販サイトから仕入れてしまったため、後戻りできません(笑)。実は、地味にau向け端末で初めて発売された、Snapdragon 835 MSM8998を定格いっぱいのクロック(2.45GHz)で駆動するコアクラスターを持つ機種になります。その次がisai V30+ LGV35でしたねえ。

Xperia XZ1もXZから引き続きアルミボディを採用していますが、その素材は神鋼と共同開発したALKALEIDOではないそうです。最初からXZ/XZsの2機種以降で採用しないことになっていたのか、それとも件のデータ改竄騒動により採用取りやめとなったのか、原因は定かではありません。

auサブ回線のau WALLETポイントが徐々に失効していたことに気づき(累計で300ポイント強も失効していた)、ならばポイント消化にとSOV36も対応しているUSB PD対応のTypeC共通ACアダプター02をポイントと交換することにしました。キャリア純正のACアダプターとしてUSB PD対応を公言しているのはこれが初ではないかと思います。ドコモのACアダプター06はこっそりとUSB PDに対応していた、という代物でしたからね。

いずれも届き次第、報告したいと思います。それにしても、最新スペックを追い求める時代なのは相変わらずですが、トレンディなスマホを追い求めるような時代ではなくなりましたね…。そうしようとすると10万オーバーの機種に替えることを強いられる訳ですよ…。

2018年1月23日 (火)

ミラーマンと赤い彗星

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既に常用していますが、いい感じですよー!

ドコモメイン回線を本来予定していたXperia XZ1 SO-01Kではなく、Xperia XZ Premium SO-04Jの新色(Rosso)に機種変更しました。やっぱりS835機を使っているうちにS820機を使う気が失せてしまったのが決め手になりますね。ということでS820搭載のXperia XZ SO-01Jは珍しくバージョンアップを待たずして下取り処分にしてしまいました。

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色違いでも同じ機種が欲しかったのはこういうわけです。いいでしょ、この頃あんまり見かけないスーパーカーみたいな冴える深紅のボデー! (某) でも、実際はブラックを基にして本体カラーだけ赤にしたような感じですね。その名残か、カメラ周りと指紋センサーが黒いのが惜しいです。せめてカメラ周りだけでも…。まあ、ほかにも性能差と価格差を鑑みた結果、というのもありますが。数千円安いだけじゃXZ1を積極的に選ぶ理由がなくなってしまいます。

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無料で出来るということだったので、SIMカードの再発行も受けることにしました。今回、一緒に送られてきたのはドコモnanoUIMカード06です。水色、緑、白、赤、桃色…ときてまた水色ですね。桃色のnanoUIMカード05とは機能上はほとんど同じと思われます。

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まあ、やったことがある方はご存じでしょうが、実はSIMカードの開通方法は以前と同じで開通手続き専用の番号に通話して、音声ガイダンスに従って開通処理を行うようになっていました。にしても、DNP製のSIMが欲しかったなあ…。ジェムアルト製なので、バリのとれ具合や全体的な工作精度がどうしてもDNP製に劣るんですよ…。

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実は、カバーの調達にいちばん難儀しました。筆者はフィジカル的な理由もあって現在主流のTPUケースや手帳型ケースがあまり好きになれず、ハードケースでなければ受け付けない身になってしまったにもかかわらず、地元の電器店では扱いがないのです。ここで、レイ・アウト直販サイトでケース販売していることを突き止め、予め会員登録を済ませた上で2台分発注しました。後ほどAQUOS R用とXZ1用も注文しておきました。かつてはAmazonで買ったこともありますが、やっぱり直販のほうが信用に値しますね。

同時に、期間限定ポイントを用いてドコモ純正のACアダプター06と交換しました。これは既にXperia XZ SO-01Jの頃から使っていますが、実はQuick Charge 3.0だけでなくUSB PD(Power Delivery)にも対応しています。説明書に書いていないですがこの仕様はいいですね。

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この機種、バッテリー容量が多い上にほとんど熱くならないSnapdragon 835 MSM8998搭載、更にAndroidならではのDozeモードと、ハードウェアとソフトウェアの双方で綿密に電源管理しているようです。そのためなのか、1回の充電だけでも2日持つことも多々あります。いい時代になったものです。今までのスマホだったら必ずどこかにボトルネックがあってUXやパフォーマンス、電池持ちの足を引っ張っていただろうなあ…。インテルの14nmプロセスCPU(Lake系列)をはじめとして14-16nmプロセスのGPUもまたワットパフォーマンスがかなりよくなったと評判なのと似ていますね。

ところで、筆者がサブ回線で使っているXZ Premium(クローム)のほうはやはりというかカメラの歪みが気になりました。メインで使っているXZ Premiumのほうが後期ロットなのか、幾分マシにはなっています。DRAM内蔵撮像素子を搭載した弊害なのか、それとも無茶して広角かつ明るいレンズを搭載した弊害なのかのどちらかでしょう。OSバージョンアップと同時に歪み補正機能が追加されるそうなので、後ほどその効果を試してみようと思います。

というか最近の高級でないコンデジで撮った写真のカオスさときたらもう…!

2018年1月16日 (火)

桂のアホも三度まで

AH77/B1にようやっとFall Creators Updateが適用できました。DQ10/FF14ベンチマークもとってみましたが「普通」ですね。重いといわれているFF14ですらかろうじて動きそうなことがわかっただけでも大収穫です。やっぱり、自作するかGPUボックスがつなげるThunderbolt 3対応ノートが欲しくなります。日本勢はまともなATX規格のコンシューマー向けPCを作る気も売る気もなく、ただひたすらiMacの出来損ないというのもおこがましい、製品失格のボードPCを「デスクトップ」だと言い張って売り込むのをいい加減やめて欲しいですね。

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[実のところ、最後の1本だった]

一番大変だったのは、実はリカバリーメディア作成でした。32GBのUSBメモリーが必要だったのです。東芝製の32GBのUSBメモリーが地元のヤマダ電機で手に入ったので、これで作成しました。リカバリーデータは20GB程度に収まりました。それにしてもUSBメモリーは当たり外れが激しいものなんですね…。USB 3.0対応なら100MB/秒ぐらいのスピードが出れば当たりですが。

ここからが本題。ドコモ、auともにメイン回線の機変の時期が迫ってきました。いつもなら両方とも同じ機種同士に替えることになりますが、今回はドコモ回線をXperia XZ Premium SO-04J(Rosso)に、au回線をXperia XZ1 SOV36としたいです。ドコモメイン回線の方は既にブツが届いているので後ほど報告します。

問題はauメイン回線です。今までひた隠しにしていましたが、Xperia XZ SOV34の画面表面に細かい傷がついていたのが気がかりでした。ただ、auは故障修理をオンラインで受け付けていないんですよね…。そこで、ショップへ持ち込んで確認したところ、画面に傷がついていたことが追認できたので、外装交換修理に出すことにしました。

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[夜に撮影なので色温度低め]

見積もりでは戻ってくるまで10日程度費やされるとのことなので、その間は代機と共に修理上がりを待つことになります。その代機として用意されたのがなんと、シャープのAQUOS U SHV35でした。あのAndroid One 507SHの兄弟機といえるもので、Android 8.0バージョンアップも予定されています。立ち位置上はAQUOS senseの先代ってところでしょう。メーカーは違えど、32-35型番と連番の端末を使えることになるとは!

ミドルレンジ機なので少しもたつくことがあるものの、使用感はおおむね良好です。やはりAndroidはJelly bean(4.1-4.3)以降なら操作感が端末スペックに依存しないのがいいですね。残念ながらAQUOS Uはハイレゾに対応していませんでしたが、実は設定によりaptXに対応可能でした! 総合的な出来もミドルレンジの名機507SH譲りで、本当に良く出来ています。プリセットアプリと最低限必要なアプリだけ入れておきました。

しばし、ミドルレンジの名機と共にSOV34の修理上がりを待つことにします。SOV36への機種変更はその後からですね…。XZ Premiumが思いの外出来がよかったので期待しています。因みに、auでは口座振替かカード払いにしていなければ機種変更できなくなったので、修理に出す序でに口座振替の手続きを済ませてしまいました。

2017年12月28日 (木)

筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2017

本家大元から読者が選ぶケータイ of the Year 2017が発表されました。その結果は後ほど明らかにするとして、いよいよ、2017年に発売された中で最もイマイチな端末である筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2017を発表したいと思います。

※あくまでも2017年に発表された端末の中で最もイマイチなだけで、ユーザーの技量により問題なく使えたり、何らかの工夫があれば快適に使えるようになります。選出されてしまった端末をご利用の方も引き続き、安心して運用してみてください。

■大賞
Apple iPhone X
(Apple Japan合同会社)
―イノベーションのために犠牲にした操作性と普遍性

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Apple iPhone 8/iPhone 8 Plus
(Apple Japan合同会社)
―iPhone Xの前座に終わってしまった、ガッカリ度ではシリーズ史上最悪の機種

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2017年に発表された中で最も不名誉な称号を得ることになってしまったスマートフォンはなんと、2年連続で日本における巨人、AppleのiPhoneとなってしまいました。昨年のiPhone SEの評判のよさとは裏腹に、メインストリーム端末がご覧の有り様とは嘆かわしい限りです。それでもこれしか選ばないユーザー層も相当大概にしてほしいものです。

[選評]
今年はiPhoneが誕生して10周年の節目にあたります。そんな中で発売された機種群がシリーズ史上最悪の機種になるとは誰も予想だにできなかったことでしょう。そのいずれも理由は異なるものの、ため息が漏れるほどのガッカリ度です。

まず、iPhone 8/8 PlusはAppleがかつてほどイノベーティヴなブランドでなくなったことの証左です。むしろ、この機種を出したことでAppleは「攻め」から「守り」に態勢を変えてしまっています。スペック上もSoCやモデムが変わったこと以外はiPhone 7/7 Plusとほとんど同じです。よって、iPhone 8/8 Plusはジェネリックな端末と化し、今までのiPhoneと同じスタイルの端末を求める方々のためだけに存在しているといっても過言ではありません。どストライクにいえば、日本の中高生やF1層を狙った端末です。

ここからが本題です。iPhone 8/8 Plusを売れなくした主犯、iPhone Xです。日本では2017年11月3日に発売され、ちょっとした社会現象になりました。そうです、日本市場ではかつて発売された端末(主に日本メーカー製)への心象の悪さから未だにAndroidへとんぼ返りできていない人がおり、最終的にiPhoneへ固定化されてしまった契約者が多いのです。実際は、心変わりしてAndroidへとんぼ返りした方々からは、Androidがおおむね好意的に見られているようですけどねえ…。

そのため、先進諸国では圧倒的にAndroidが高いシェアを誇っているのに対し、日本ではiPhoneの一人勝ち状態が長らく続いています。これはかつてのメインフレーム市場で一強を誇ったIBMを喩える際の「白雪姫と七人のこびと」と同じ状態で、日本ではAppleが白雪姫、そしてAndroid陣営が小人というわけです。それゆえ、日本ではiPhoneの新機種が注目を集めることを余儀なくされています。実際、iPhone 8シリーズ、iPhone Xの両方とも発売当日にテレビニュースになったほどです。

iPhone 8/8 Plus/Xともいずれも基本的なスペックは同じです。SoCはApple A11 Bionicへ進化しており、むしろSnapdragon 835 MSM8998を大きく凌駕するスペックになっていました。CPU部はSnapdragon 808 MSM8992のように低負荷処理用のクアッドコアと高負荷処理用のデュアルコアの2クラスターで構成されるbig.LITTLE処理を採用したヘキサコアCPUを採用。GPUは長らく採用してきたPowerVRに代わり、Apple自社設計のトリプルコアGPUとなりました。この頃話題を集めているディープラーニングに対応しており、実際にニューラルエンジンと呼ばれるAI処理回路が搭載されていました。シャープのエモパーがソフトウェアでAIを実現したのと対照的に、AppleはハードウェアでAIを実現しています。RAM容量はiPhone 8が2GB、iPhone 8 Plus/Xが3GBとなっていました。年々カーネルが肥大化していくiOSに対応すべく、ストレージ容量は64GBと256GBの2種類となりました。

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とりわけiPhone Xが注目を集めることになった理由はシリーズ初となったそのベゼルレス設計にあるでしょう。本体サイズいっぱいにディスプレイが搭載されています。とはいえ、それ自体は斬新なものではなく、既にGalaxy S8/S8+LG G6/V30などでも採用されていた設計でした。このベゼルレス設計を実現するため、シリーズで初めて有機ELディスプレイが採用されることになりました。iPhone 8/8 Plus/X発売に合わせて開発されたiOS 11も、本格的にベゼルレス設計を念頭に置いた設計になっていました。このような先進性から、株式会社インプレス主催の読者が選ぶケータイ of the Year 2017のトップに輝いた端末でもありました。

iFixitのレポートによれば、iPhone Xは非常に興味深い設計になっており、マザーボードは多層基板となっているうえに両面にびっしりとデバイスが実装されており、その一部はなんとBGA(はんだボール)により固定されていたそうです。バッテリーも、その多層基板を限られたスペースに収めるべく、スマートフォンとしては珍しく2セルバッテリーを搭載していますが、実態としては並列接続となっていました。iPhone Xのこのような高集積化は今に始まったことでなく、MacBookシリーズの基板小型化のノウハウが活かされているようです。

この設計のためにホームボタンが廃止され、様々な操作は後述するようなハードウェアキーの組み合わせや画面操作で代替されることになりました。つまり、ヘッドホン端子に次いでiPhoneの象徴だったものがまた1つ消え去ったのです。また、ホームキー廃止の影響で指紋認証であるTouch IDも廃止され、その代わりに顔認証によるFace IDが新たな認証システムとして組み込まれました。

iPhone Xは非常に凄まじい設計ではありますが、純粋にスマートフォンとしてみた場合はかなり辛辣な見方しかできません。ベゼルレス設計に挑んだのはいいですが、そのために操作性を犠牲にしてしまっています。本体サイズいっぱいの画面を実現するのは現在の技術では限界があったのか、画面上部のパーツの部分に切り欠きができてしまったかような歪な画面になってしまいました。スクリーンキャプチャーではその部分も補完されますが、結局何も映らないようです。

特にユーザーを困惑させることになってしまったのがその操作方法です。Androidならば画面上に表示するナビゲーションバーがあるためにハードウェアキーを最低限搭載していてもこれらで様々な操作を補完できますが、iOSはその搭載すら念頭に入れていないユーザーインターフェイスだったため尚更問題になったのです。一言では説明しきれない操作が非常に多いので、こちらで主だった操作が紹介されていますので参照してください。説明された上で実践して初めてわかる操作が非常に多いのです。

一方で、iPhone 8/8 Plusも主に、深刻な品質問題を抱えていました。特に、iPhone 8 Plusで顕著にみられた現象で、使い始めてから少しも経っていないのにバッテリーパックが膨らみ、画面が装着されたフロントパネルが開いてしまう現象が多発してしまいました。中には買ったその地点で既に膨らんでいたケースもあり、非常にクリティカルな欠陥といえるものでした。そのため、一時ははまぐりスマホと皮肉られていたほどでした。

このようにイノベーションに固執するあまり、iPhone Xは非常に使いづらい端末になってしまったうえ、どのバリエーションも10万円以上という高嶺の花になってしまいました。これによって生じた問題として、分割払いで機種変更しようとしても精密審査で一括払いでの端末代金の清算を求められ、懐具合から敢え無く機種変更を断念した契約者が相次いだことでした。実際、お膝元の北米でもその高さから経済アナリストの評価はかなり辛辣で、本当に買うべきなのか疑念を抱くメディアも少なくありませんでした。iPhone 8/8 Plusもまた、高い価格の割に安作りの目立つ端末でした。iPhone 7で廃止されたヘッドホン端子もとうとう復活することがなく、まさに改善すべき点を放棄したまま斜め上に進化してしまったのが悔やまれます…。

以下は言わずにいられないと思いながらもオブラートにくるんできていましたが、敢えて話したいと思います。

Appleは数多のイノベーションを生むために数多の犠牲を払っています。一時はiPhone特需に沸いていた日本の部品サプライヤーも今や、Appleの経営方針に疑念を抱き部品供給から引き揚げる向きにあります。基幹技術に携わるメーカーであっても容赦なく足を切ってしまう悪態まで働いており、前述のPowerVRのライセンシー、Imagination TechnologiesですらAppleが自社開発GPUを開発する方針に転換したあおりでAppleから切られてしまった企業の1つです。その影響で同社の株価が暴落するなど、切られたサプライヤーに待ち受けているのは地獄そのものです。故に、地獄に堕ちる前に部品供給を引き上げたサプライヤーは賢明な判断をしたといえるでしょう。

極めつけは製造現場。明らかに明るい話題が少なく、製造を受託しているEMS業者の従業員の自殺が今なお相次いでいます。どうも劣悪な労働環境のようで、しかもそれをAppleがEMS業者に強いているらしく、余計タチが悪いです。このような体たらくですので、Appleはクソケータイメーカー・オブ・ザ・イヤー2017にふさわしいといえるでしょう。ある意味日本のそれよりもタチの悪いブラック企業です。こういう事実を包み隠しながらiPhone Xの提灯記事ばかり展開するマスメディアや大手ITメディアにも筆者はかなり辟易されました。これではまるでiPhone翼賛会です。

では、追記にて幸いにも(?)次点とどまりになった端末を紹介します。

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2017年12月27日 (水)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2017

さあ、本日、2017年12月27日正午に投票を締め切った本家大元に先立ち、筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2017を選出したいと思います。今年はこの機種がその栄冠に輝きました!

■大賞
AQUOS R SH-03J/SHV39/604SH
(シャープ株式会社)
―THE FLAGSHIP SMARTPHONE OF JAPAN
"かくて、日本勢もスマートフォンの将来を捉えた。"

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[画像はSHV39]

AQUOS sense SH-01K/SHV40
AQUOS sense lite SH-M05
(シャープ株式会社)
―ミドルレンジなのに長く使えそうな欲張りスペック!

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[画像はSH-01K]

今回、大賞に輝いたのはシャープのハイエンドスマートフォン、AQUOS Rの3機種とミドルレンジスマートフォン、AQUOS senseシリーズでした! シャープとしては2年連続の大賞受賞になります。おめでとうございます!

[選評]
鴻海資本のもとで事業撤退をほとんどすることなく未曾有の経営危機から立ち直ったシャープ。いよいよ今年から、鴻海傘下としてスマートフォン開発の仕切り直しを図らんとしました。その手始めとして発表したのが、今回大賞に輝いたこのAQUOS Rでした。AQUOS ZETA/SERIE/Xxシリーズと各社でバラバラになっていたフラッグシップ機の一本化を狙って開発された端末です。

元々シャープはキャリアごとにラインが分かれていた非効率な端末開発方針でしたが、2015年秋冬モデルから徐々に基本設計を一本化してきていました。2016年夏に発売したフラッグシップ機ではキャリアモデルごとの差異がかなり少なくなっています。AQUOS Rのスタイリングは、このAQUOS ZETA SH-04H、AQUOS Xx3 506SH、AQUOS SERIE SHV34を継承しつつ、更に丸みを帯びたものになっていました。具体的に言うと、2016年度のフラッグシップモデルで目立った角が取れて柔和なラインを描いています。

AQUOS Rの「R」には以下の意味が込められています(参照)。

Reality…臨場感のある映像美
Response…なめらかで俊敏なレスポンス
Reliability…長く使える信頼性
Robotics…人工知能が賢くサポート

SoCとして採用されたのはクアルコムのSnapdragon 835 MSM8998です。Snapdragon 835はKryo 280をアーキテクチャーとしていますが、その実態はARM Cortex-A73をクアルコムが最適化したものでした。2.45GHz×8コアという凄まじく高性能なCPUを搭載していますが、この機種では約1割クロックダウンしたうえで2.27GHz×4コア+1.90GHz×4コアの2クラスターによる疑似big.LITTLE処理としていました。インテルに先んじて、最先端の10nmプロセスを採用しています。元々、Snapdragon 835は実用する上でほとんど発熱しない優秀なSoCでしたが、AQUOS Rでは本体シャーシや各種センサーを通して熱ダレによるパフォーマンス低下を防ぐ温度管理システムを具備していました。

RAMは4GBのDDR4 SDRAM、本体ストレージは今までのembedded MMCから一転、これから普及が期待されている64GBのUFSと、いずれもAQUOS史上初搭載になりました。ディスプレイはシャープのお家芸である5.3型IGZO液晶クアッドHD解像度(2,560×1,440pixel)を誇り、フロントカメラもSelfieが綺麗に撮れ4K動画にも対応した16メガピクセル、リアカメラは様々なモード撮影や4K動画撮影に対応し、光学式手ブレ補正にも対応した23メガピクセルカメラとなっていました。USB端子もmicroUSB-BからUSB 3.1 Gen1 Type-Cとなり、高速なバス速度と充電を実現していました。

ここまで説明すると普通のスマートフォンと一緒ですが、シャープは日本メーカーでいち早くAndroid端末を手掛けていたこともあって、技術の積み重ねがかなり豊富でした。そのため、様々な気配りのきいた機能や自社技術が活かせる独自機能を実装していました。特に、液晶のシャープと呼ばれているだけあってディスプレイへのこだわりは尋常ではありませんでした。スクロールしても残像が出ないハイスピードIGZOや、4Kテレビの技術で培ったHDR表示にも対応していました。2016年度のフラッグシップ機ではSHV34を除き本体横にあった指紋センサーも、画面下に移動しました。

また、エモパー[emopa]というAIテクノロジーを活用したアシスタント機能を本体に搭載していました。これはAQUOS ZETA SH-01Gなどで先行して対応したもので、以前は端末スペックの関係で処理が追い付かないことも多々ありました。しかし、それも度重なるアップデートや端末スペック向上で最近になって実用に堪えうるものになっていきました。

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この機種ではエモパーを積極的に活用してもらう狙いにより、au版とソフトバンク版に限りロボクル[ROBOQUL]と呼ばれる充電台が付属しており、これにセットすることで手を触れずに情報を目にできるよう自動的に顔を検知して端末が回転するといった機能も具備していました。ドコモ版や後に発売された対応機種では付属していませんでしたが、家電店ルートで市販されたことにより、別途手に入れることで対応機種でもエモパーのさらなる機能拡張ができるようになっていました。

筆者もAQUOS Rの設計思想に大変共感した1人です。特に、下馬評では供給に不利とされていたSnapdragon 835の調達に成功したことに驚き、鴻海傘下になったことでEMS業者ならではの品質改善のノウハウ導入、当面の間OSバージョンアップやセキュリティパッチ配布が約束されるなど、安心して使える設計であることがメーカーからの発表でうかがえたのです。実際、筆者にとってもAQUOS SERIE SHI16(ISW16SH)以来となるシャープ機導入を後押しすることになった1台でした。決してベゼルレス設計などの時代の潮流に便乗していなかったものの、その分手堅い設計により非常に使いやすかった端末です。間違いなく、筆者の今年のベストバイガジェットといえる1台でした。

Android 8.0バージョンアップがキャリア端末としてはいの一番で配信されたこと、特にその一番乗りが大方の予想を裏切りau向け端末のSHV39だったことがいい意味で我々の期待を裏切ってくれました。悪い意味で裏切られてしまったISW16SHの時代があったのが信じられないほどです。その後、順当にドコモ向けのSH-03J、ソフトバンク向けの604SHとOSバージョンアップが配信されていました。

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[画像はSIMフリー版、SH-M05]

一方で、この頃電器店で注目の的になっているAQUOS senseシリーズも忘れてはなりません。ミドルレンジモデルなのに5.0型フルハイビジョンIGZO液晶搭載、カメラも実用やSelfieに堪えうるフロント5メガピクセル、リア13メガピクセル、モデルグレードの割に容量が大きめのRAM3GB、ROM32GBと、この層の割には欲張りなスペックでした。SoCはSnapdragon 430 MSM8937(Cortex-A53 1.40GHz×4コア+1.10GHz×4コア)とそこそこのスペックにとどまっていますが、実態としてはSnapdragon 617 MSM8952に近いスペックでした。

このAQUOS senseはシャープ発売のAndroid Oneシリーズの設計思想を継承しつつ、AQUOS Rシリーズに匹敵する機能を実現しようとした努力の賜物でした。こちらもやはり、OSバージョンアップや定期的なセキュリティアップデートがメーカーによって保証されています。NTTドコモではdocomo withシリーズとしてサブ端末需要を狙っていましたし、ユーザーの要望にこたえる形でSIMフリーモデルも販売されました。価格、機能、スペックのバランスがとれていることから、これからSIMフリースマートフォンが欲しい方へ、いの一番でお勧めしたい端末といえます。年明けにはソフトバンク版も発売されるため、尚更お勧めしたくなること請け合いです。

現在、日本市場ではiPhoneがやや優勢ということもあり、Android陣営は全体的に不利に立たされています。その中で、シャープはいかにユーザーから飽きられず、心変わりさせない端末を作っていたのかがうかがえます。機能、スペックの双方で飽きずに使える設計を心掛けていたことがシャープ機のこの2台をケータイ・オブ・ザ・イヤー2017に選出する決め手となりました。

このような努力を怠らなかったシャープ株式会社こそ、まさにケータイメーカー・オブ・ザ・イヤー2017にふさわしいといえるでしょう。追記にて、惜しくも次点入りにとどまった端末を紹介します。

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2017年12月22日 (金)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2017 [はじめに]

年末恒例のこの企画、実は筆者のblogの中でも特にアクセス数が高いトピックとなっています。今年も本家大元に便乗して選出してみたいと思います。まずは、今年の傾向について考察してみたいと思います。

■Androidでも10万超え! 高額端末の増加
日進月歩で高機能化するスマートフォン。とうとう、その影響が本体価格にも波及してしまいました。なんと10万円を超えた高額端末がAndroidでも登場することになってしまいました。フラッグシップ機の平均本体価格が8-9万円であることを考慮すると、非常に高いと感じること必至でしょう。

既にiPhoneファミリーではストレージ容量や画面サイズにより10万オーバーの端末が増えてきています。iPhone 6s/6s Plusの頃から顕在化してきました。iPhone 7/7 Plusでは歩留まりの悪いジェットブラック登場の煽りで更に10万越えのバリエーションが増え、iPhone 8/8 Plusでは10万以内の端末はiPhone 8の64GBモデルのみとなってしまいました。もちろん、iPhone Xは全バリエーションとも10万円オーバーです。

これがどう影響するのかといいますと、割賦斡旋契約を組む際の審査が精密化します。つまり、ジャックスオリコセディナなどがやっているショッピングローンと実態が同じになっています。審査内容によってはいくら分割払いを望んでも一括払いを求められること必至です。実際、iPhone X発売当時は「審査に落ちて買えなかった」という契約者が相次いだようです。もし、どうしても希望の機種を選ぼうとしても審査に落ちるのが怖いのであれば、次の機種変更に備えて貯金するのも検討していいでしょう。

■進むベゼルレス化

2017年初頭に発表された端末から、本体サイズいっぱいにディスプレイが搭載されているベゼルレス画面のスマートフォンが台頭してきました。本来はシャープが2013-15年発売の端末でEDGEST(エッジスト)デザインとして取り組んでいたことですが、当時未熟だった64bitアーキテクチャーの見直しでいったん白紙化され、改めて業界の潮流となったものです。その間に様々なブレークスルーが生じました。

まずは量産効果で有機ELの生産コストが下がったこと。次期iPhoneで有機ELが採用されるとの噂から(実際にiPhone Xとして搭載が実現)、これを搭載するメーカーが増えてきたことも後押ししていました。有機ELディスプレイは薄く縁が狭いためベゼルレス画面を実現しているのに向いているとされていました。また、曲げにも強く、後述する設計にも順応しやすかったのも事実です。iPhone XのほかにはLGのV30などが有機ELでベゼルレス画面を実現した有名な端末になるでしょう。

そして2.5Dガラスの一般化と3Dガラス採用機種の台頭。2.5Dガラスは曲面加工を施したシートガラスのことで、表面に丸みを持たせ、シームレスまたはなめらかなデザインを実現できます。そして重要なのが3Dガラス。これは完全にガラス素材そのものを曲げたもので、曲面ガラスとも呼ばれています。特に有名な採用例はサムスン電子のGalaxy SシリーズGalaxy Noteシリーズになります。サムスン電子はスマートフォン用有機ELディスプレイで世界最大手ですが、元々有機ELだから実現できるとして始めた曲面ディスプレイ、Edge Displayの技術が形を変えて、ベゼルレス画面の実現に一躍買ったようです。

一方で液晶ディスプレイでベゼルレス設計を目指したメーカーとしてはシャープが有名です。2017年12月22日発売のAQUOS R Compact SHV41/701SHには同社がかつて展開していたEDGESTデザインが活用されており、主に上部ギリギリに画面が収まっているというユニークなデザインになっています。「液晶のシャープ」の意地や面目躍如といったところでしょうか。実は、Android生みの親が開発したEssential Phoneも液晶でベゼルレス化を目指した機種でした。

このベゼルレス画面ですが、日本ではやや否寄りの評判になってしまっています。主に誤操作や使いにくさを嫌気する向きにあるようです。機種によっては画面がいびつになってしまうこともあり、それもしばしば批判のやり玉に挙げられることも…。果たして、日本市場ではその後のスマートフォンの変化に順応できるユーザーが増えていくのでしょうか?

■MNOとの共食いと淘汰が進むMVNO
FREETELを運営するプラスワン・マーケティング株式会社が回線事業をRakuten Mobileへ譲渡し、端末メーカーとして生き残りを図らんとすとの報道がモバイルファンから大きな衝撃を以て迎えられました。ここから浮き彫りになってきたのがMVNOとしての見通し、戦略、通信品質に対する認識の違いでした。FREETELはMVNOであると同時に端末ブランドでもあります。端末メーカーとしては後述します。

現在営業中のMVNOのほとんどは株式会社NTTドコモから回線を借りて運営しています。一方で、今年にわかに注目を集めたのがKDDI株式会社やソフトバンク株式会社から回線を借りて営業しているMVNOでした。ドコモ系回線を用いるMVNOは一部を除いて、通信速度の遅さから嫌気され始めた格好です。

中でも、KDDIの関連会社としてau回線を用いたMVNO事業を展開しているUQコミュニケーションズ株式会社が非常に速いと評判になっています。au系のMVNOは少ないですが、その代わりに積極的な広告戦略が特徴的です。株式会社ケイ・オプティコムが展開しているmineo(マイネオ)もまた、au系メインのMVNOとして有名です。UQは全国でモバイルWiMAXを展開していますし、ケイ・オプティコムはeo(イオ)のブランド名で光回線を提供しており、関西ではフレッツをしのぐトップシェアを誇っています。このように、本業の片手間でMVNO事業を展開している業者が制する構図となってきました。それに該当するMVNOはほとんどがISP系またはネットサービス大手です。

一方、厳密にはMVNOといえないものの、MNOのサブブランドという微妙な立ち位置にいるY!mobileも善戦しているようですが、その一方で大元のソフトバンク回線の大量解約が目立ちます。これは従来のようにモジュール契約という名の水増し契約ができなくなったこと、そのモジュール契約の大量解約が目立ったこと、そして看板ともいえる存在だった孫正義氏が第一線から退いたことやキャリアとしての優位点を失ったためY!mobileや他社への流出が目立ったことがあげられます。この頃はUQやmineoとauの関係がそれに似てきています。このように、回線を貸し出すMNOと、それを借り受けてサービスを提供するMVNOとの間で共食い合戦が始まっているようです。

依然として進まないのが決済手段の拡大です。ほとんどのMVNOが決済手段をクレジットカードに限定しています。これは、クレジットカードだけで個人情報の確認が取れることとも大きくかかわりがあるようです。口座振替でも契約できるようになったMVNOがこの頃増えていますが、非常に鈍いペースです。故に、MVNOが未だに「モバイラーが複数台持つ中の副回線」としての地位から脱せていないことがうかがえます。

FREETEL破綻の原因の1つとして、有人店舗の開設などMNOの採る戦略を模倣したことも裏目に出ていたようです。FREETELは半官半民ファンドからも出資を受けて、海外展開をもくろむなど一時は非常に勢いづいていたように見えました。しかしながらこれは本来MVNOが採るべき戦略とは逆行するものでした。UQなど、一部MVNOはコストを切り詰めるべくSIMカードを置いてもらう店舗探しなどといった地道な努力を重ねていました。つまり、SIMカードの購入費が手数料代わりとしてそのままMVNOに入ってくるという塩梅です。本来ならばMVNOはコスト削減のために無店舗でも展開できる業態ですからね…。

■SIMフリー市場の拡大とスペック至上主義の終焉の裏で…

昨年から急激に拡大してきたSIMフリー市場ですが、それに影響するかのようにキャリア端末の中でも売れ筋が移り変わるようになりました。相変わらずハイスペック機を求めるきらいはあるものの、拡大したのはミドルレンジ機のシェアでした。特に、昨年からミドルレンジ機に力を入れてきたシャープの勢いはとどまるところを知りません。国内の大手キャリアの中で前述の「共食い」を唯一起こしていない株式会社NTTドコモも、その動きに非常に敏感でした。

2016年にZTEジャパン株式会社へ開発委託したMONO MO-01Jを発売していましたし、2017年にはdocomo withとして基本料、端末代金ともに格安のプランを用意することになりました。ここでもやはり、用意された端末はミドルレンジばかりで、arrows Be F-05JGalaxy Feel SC-04JAQUOS sense SH-01Kでした。もちろん、MO-01Jの後継機、MONO MO-01Kも対象になっています。中でもAQUOS senseやそれに準ずる端末は非常に人気で、電器店でも注目の的にされているとのことです。

キャリアを通さないSIMフリー端末は大体がDSDS(Dual-SIM & Dual-Standby)対応になってきました。これはMVNOで使われることや、キャリア回線とMVNOをひとまとめにすることが想定されてそうです。品質もキャリア端末のミドルレンジと遜色ないものばかりになってきました。人口10万弱の地方都市にある電器店でもHuaweiやASUS、ALCATEL(TCL)、そしてFREETELなどといったSIMフリー端末がかなり手に入りやすくなってきたと感じます。

一方で、SIMフリー市場においてはサポートや品質に疑義のある事項も生じました。メーカーにもよりますが、セキュリティパッチやOSバージョンアップに対する認識がまちまちです。中には、メーカー修理やアップデートをめぐり、その対応のまずさから炎上を起こしたメーカーまでありました。最悪のケースとして品質問題に発展したメーカーもあり、多くのモバイラーから期待されながらもスマートフォンのバッテリー発火問題のみならず、他の分野でスペック詐称問題を起こした結果信用が失墜したUPQ、スペック相応の品質や安定性を確保できなかったFREETELが引き合いに出されています。

特にUPQはせっかくの第2弾モデルになるはずだったUPQ Phone A02の発売中止のみならず、提携先から見放され新商品を出す余裕すらなくなるなど、自業自得としか言いようのない惨状に発展してしまいました。FREETELはMADE BY JAPANを掲げながらも実態は中華スマホそのものでまさに羊頭狗肉の極まり。MVNOと端末メーカーの両立はかなり難しかったようで、12月に入り民事再生法を適用し、倒産してしまいました。

■やっとAndroidファンに安堵の色
今まで、キャリア端末向けのOSバージョンアップは1度きりか全くない状況が長らく続いていましたが、これは過去の話。長らくキャリアにより蹂躙されつくしたAndroidユーザーが安心してスマートフォンを継続利用できるようになりました。2015年夏モデル以降、2度目のバージョンアップを受けられる機種が多くなってきたようです。一般的に2015年度モデルはAndroid 7.0まで、2016年度モデルはAndroid 8.0までのバージョンアップが保証される打算となりました。

また、キャリア端末ながら迅速にAndroid 8.0へのバージョンアップが提供された端末もあります。かつてはバージョンアップ提供まで生産開始から1年弱待たなければならなかった端末ですら、その半分ほどにラグが縮まりました。キャリア各社でOSバージョンアップ提供時期がバラバラだったり、そもそも提供すらされなかった状況もだいぶ改善の兆しがみられています。

その背景に、キャリアのみならず、端末メーカーもGoogleのパートナーに指定されたことが挙げられるでしょうか。あまり目立っていませんが、Android 8.0の目玉機能の1つにProject Trebleが挙げられます。これは、Android OSとメーカー別のファームウェアが別個にアップデートできるというもので、OSバージョンアップのサイクルを早められると同時に、同じ設計なのにキャリア間でOSバージョンのフラグメント化が防げるという利点もあります(参考)。

一方で、日本市場ではPixelシリーズの発売は結局見送られました。Pixelシリーズの前身、Nexusシリーズの販売実績が凄惨たるものだったうえ、販売キャリア(特にソフトバンク)からもぞんざいに扱われていたあたりGoogle側が察していたのでしょうか。一方で、Project Trebleの存在により、パートナーメーカーの端末を持っていれば最新OSにより早く触れられることになりそうです。Pixelシリーズの市場投入がしばらく見送られた日本では、パートナーメーカーの端末がそれに準ずる扱いとなるようです。

因みに、パートナーメーカーに指定されたのは11社で、その中にAndroid 8.0の開発に深く関与したソニーモバイル、Android Oneの販売実績のあるシャープ、京セラ、HTC、そしてLGやサムスン、Huaweiなどの日本市場でも存在感を放つメーカーがあります。なんとかXperia Z5系のAndroid 6.0バージョンアップのようなウルトラC、実現するといいですね。

■今後の予定
今回はちょっと忙しなくなりそうです。本家大元に合わせて、以下の予定で発表します。

・筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2017
本家大元の投票締切日、2017年12月27日発表

・筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2017
本家大元の結果発表日、2017年12月28日発表


いつものように大賞および次点を選評とともに発表します。今回はケータイメーカー・オブ・ザ・イヤーとクソケータイメーカー・オブ・ザ・イヤーも併せて発表したいと思います。乞うご期待!

2017年9月21日 (木)

朝焼けの光の中に立つ影は…

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ああ…届いたのが早朝でよかったです。なぜなら、午後に筆者の地元を暴風雨が襲っていったからです。もう一息遅かったら、嵐の中で遅配となっていたことでしょう。

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ということで、無事に筆者のドコモサブ回線もめでたく、Xperia XZ Premium SO-04J(XZP)に機種変更することができました。本当の意味でXperia Z5 Premium SO-03H(Z5P)の後継機になります。Snapdragon 835 MSM8998を定格クロックで稼働できている数少ない機種でもあります。同じくS835搭載だったAQUOS R信頼性[Reliability]重視のため、定格から1割ほどクロックダウンさせていましたね。

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[Z5Pは修理上がりなので新古品同然!]

Z5Pとの比較。Z5Pでは黒かった画面側のベゼルも、XZPでは本体カラーに合わせたものになりました。そのおかげで、ルミナスクロームを選ぶとえらいことになってしまいますw 植草…いや、何でもないってw

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[まだフィルムを剥いでいないので写真では伝わりにくいかも]

Xperia X Performance、Xperia XZ、Xperia XZsと続いたアルミパネルの採用をやめ、再び両面ガラスに戻っています。裏面がガラスパネルに戻ったことで、FeliCa/NFCチップのかざし位置も背面に戻り、XP/XZでいちいち画面側を下にしてかざさねばならなかったもどかしさが解消されることになりました。両面ガラスに戻ったことで、XP/XZ/XZsで散々コケにされた、通称「おむつ」がとれたのがある意味嬉しかったですw

ただ…どう見てもサイドフレームは強化樹脂製ですね…。アルミフレームなのは上下だけ。この点はAQUOS Rに負けてしまっています。惜しい。そのサイドフレームにSIMカードとmicroSDカードのトレイがありますが…

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実にXperia Z4 Tablet以来となる、SIMカードスロットとSDカードスロットが分割された機種になりました。スマートフォンに限ればXperia Z3シリーズXperia A4 SO-04G以来です。但し、ホットスワップには対応できず、カバーを引っこ抜くとSIMカードを抜いたことになって再起動してしまいます。

Xperia Z5 Premiumから進化および変化した点はというと…

・SoCとGPUの性能進化(特にGPUはVulkan対応)
・RAM容量が4GBになった
・ストレージがより高速なUFSとなり、64GBに倍増
・カメラの撮像素子は画素数が減ったもののDRAM内蔵でスローモーションに強くなった
・ディスプレイがHDR対応になった
・本体側のUSB端子のバスがUSB 3.1 Gen. 1対応となった
・指紋センサーとサイドフレームの色が一緒になった

といったところでしょうか。

しかし、この頃のSnapdragon機は全体的に発熱が緩い機種ばかりですね。さすがにS835機は強力なGPUを搭載しているためやや温かくなるきらいがありますが、S810は言うに及ばず、S820よりもかなりぬるく、ワットパフォーマンスでいえばS625にはかなわないもののかなり良好です。やっとまともに動くSnapdragonと巡り会うことができました。

この2年間、Snapdragonはプロセスの刷新やアーキテクチャーの変更などで苦しんできたのでしょう。決してS1~S3世代のように動きが悪かったというわけではありませんが、やはり熱ダレに大分悩まされていたのがうかがえます。なんだか、パソコンでいえばCoreシリーズの進化に通じるものを感じました。

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[おまけ]

オンラインショップの配送箱の角にこのような記述がありました。ドコモの気遣いでしょうか? ちなみに、配送はゆうパックが担っていますが、かつては日通ペリカン便だったはずです。

今のところ、Xperia XZ PremiumをはじめとしたS835搭載機種は間違いなく業界トップクラスの性能を誇っていますが、近日発売するiPhone 8/8 Plusによって三日天下に終わってしまいますね。そうなる前に最先端に触れられたのが何よりでした。

2017年9月20日 (水)

最後かもしれないだろ?

やっと、やっとできました…! 筆者の母の回線をarrows NX F-01Jへ機種変更することができました。カバーの手配などは後回しです。かつては手書き書類をFAXで送って開通していた電器店もALADIN端末で手続きするよう統一していたんですね。店頭ではiPadで自筆でサインまでして手続きするauよりは、サインなどをOCRで処理してしまうドコモのほうが確実だと思いますw

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[How small!]
それにしてもこの元箱…ちゃちですね。本体以外に簡易取説、保証書ぐらいしか入っていません。本機の5年前に発売されたフラッグシップ機、ARROWS X LTE F-05Dは試供品のmicroSDカードに急速充電対応のACアダプター、卓上ホルダーと至れり尽くせりだったし、4年前の機種だったARROWS V F-04Eですら卓上ホルダー付属でしたから…。

この機種はbig.LITTLE処理ではないネイティブオクタコアSnapdragon 625 MSM8953(Cortex-A53 2.00GHz×8コア)を搭載した珍しい機種です。実はこれ、1つ違いの型番のSnapdragon 617 MSM8952の後継となるチップなんです。まさに「ややこしや~」ですね。プロセスのシュリンクが進んでおり、フットプリントはMSM8952が旧態然たる28nmプロセスだったのに対し、MSM8953は十分最先端といえる14nmプロセスになっています。

伊達に14nmプロセスでないのが分かります。驚いたのは圧倒的な発熱の少なさです。皆に嫌われていた当時のarrowsのイメージが完全に覆ります。

ガンガンベンチマークをとってもほとんど熱くなりません!


そのベンチマークの結果ですが、入手当時のビルドでは典型的なミドルレンジ機のスペックで、若干Snapdragon 810 MSM8994に劣るぐらいでした。バージョンアップの準備が整うビルドまでアップデートしてみると、少しスコアが改善しました。ということは、相当ワットパフォーマンスが良好なのでしょう。但し、3Dが弱そうで、ベンチマークをとってみるとガクガクでした。今なら端末購入サポート付きで非常にお買い得で買えるので、実用的に使うならスマートフォンの入門としてこの機種は十分お勧めできます。

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[地味にうれしいホットスワップ対応microSDカードスロット]
この機種は珍しいこと尽くしで、生体認証が虹彩認証のみ、テレビが専用アンテナで受信できること以外にもmicroSDカードのホットスワップに対応しています。つまり、電源を入れたままmicroSDカードを入れ替えることができるんです。テレビは外付けアンテナで視聴するタイプよりも受信感度は良さそうでした。驚くことに、なんとarrowsのTVチューナーアプリはXperiaと同じだったんですね! シャープは自社開発を捨てて株式会社ピクセラのアプリ、StationTVをネイティブ搭載することになりましたが、その逆はとても珍しい。というのも、arrowsは大文字だった時代、ピクセラのネイティブアプリを使ってワンセグ機能を実現していたからです。

虹彩認証は非常に強力です! デモアプリで試してみた結果では、母親の虹彩を登録させると筆者の虹彩では全く認証できませんでした。富士通はarrowsが小文字になる寸前から虹彩認証推しでしたが、結局その手柄はお隣の国のメーカーに持っていかれてしまったわけで、実に惜しい。結局バッテリー発火事故の影響で短期で終売になってしまったものの、かのGalaxy Note 7は発表当時、指紋認証も虹彩認証も搭載した全部入りスマホとして世界で話題になっていましたしね…。

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はじめてのスマホということで、この書類を渡されました。平たく言えば備忘録です。筆者ももらっていたような記憶がありますが、今は失念してしまいました…。まあ、仮にあったとしても時代錯誤かもですね。

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これが一番悩ましい。筆者はアカウント設定などを事実上委任されているので、ここは慎重にならざるをえません。まあ…あんまり急がないことにしているのでゆっくりと設定していくことにしましょうか。今のところ、dアカウントは仮設定(ランダムなアルファベット)で運用しているので、後で再設定ですね。ハードウェア側のセットアップは済ませていますが、視力に衰えがみられる母を考慮して、文字は極限まで大きくハイコントランスト化させてみました。

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ご成約記念にこのような粗品が添えられていました。懐かしい…。まあ、勝手に高額グッズを分割払いにて抱き合わせ販売されようものなら激高していましたがね。筆者は対面販売による端末購入と縁遠くなってしまっただけに、まだこうした慣習が残っていたことに意外さを感じました。

案の定、操作を教えたりセットアップしたりするのに悪戦苦闘してしまいましたorz そういえば、私は手鏡…じゃなく、ギンギラギンに光るあのスマホを注文していました。Snapdragon 835搭載機種としては最も高クロックなのにデザインで損してしまった不憫なあの機種です。とりあえず、あの機種が届いたところで腹いっぱいですね…。詳細は後ほど。

2017年9月19日 (火)

母、はじめてのスマホに挑戦へ

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[現在も母が愛用しているP-01F。]
筆者の母に、幾度となくらくらくスマートフォン4 F-04Jへの機種変更を促すDMが届くようになりました。そうです、母はまだガラケーユーザーなんです。2014年にケータイ補償サービスで交換してもらったP-01Fがまだ現役で活躍中です。実は、ekubo F-08Bよりも長持ちしています。

ガラケーは電池が交換可能なことと、大電流を印加しない設計が幸いしてかなり長持ちするようです。しかし、iモード携帯への機種変更は持ち込みでできなくはないものの、端末増設(定款上の呼び方)を伴う機種変更ができなくなってしまいました(参考)。これが影響しているかは不明ですが、P-01Gのソフトウェア更新は新たな不具合発覚で中断して以来、1年近く放置されています(参考)。パナソニックもP-smartケータイ P-01Jを発売し、人材の多くがガラホ開発部隊に回されたためこうなってしまったのだと思います。

2017年に入り、筆者は母から衝撃的な話題を切り出されました。それは、「ガラケーってなくなるの?」というもの。残酷なことに、筆者も「いずれはなくなる」と答えざるを得なかったです。それに、母と関わる方々も徐々にスマートフォンへシフトしていっています。

そこで筆者は母のガラホへの機種変更も提案しようとしたのですが、いかんせん画面が小さいのと歳と共に視力も衰えた母のおかれている現状を考慮し、泣く泣く断念しました。そうしているうちにらくらくスマートフォン4への機変を促すDMが来たのですが、以下の理由で却下しました。

・なるべく大画面の機種にしたい
らくらくスマートフォン4は4.5型有機ELディスプレイを搭載していますが、家系の上で例外的に日常生活が裸眼でもへっちゃらな筆者とは異なり、筆者の母は乱視持ちなうえに老眼になってしまったため、この大きさでは心もとないと感じました。らくらくスマホ4のディスプレイはHD解像度ですが、文字を大きく表示するにはやっぱりフルハイビジョン解像度が必要ですね…。

・らくらくタッチパネルは使いにくいと思う
らくらくスマートフォン4が有機ELディスプレイを採用したのには訳があります。それは、らくらくタッチパネルを搭載するためです。感圧式タッチパネルの一種で、触れている際はスワイプやフリック、押しこんだ際はタッチとして機能します。押しこんだ際にハプティックが働くようになっています。

富士通が得意としていたHCE(ヒューマンセントリックエンジン)のノウハウが活かされているようです。液晶ディスプレイでは押しこんだ際の圧力でまともに表示できなくなるわけです。そのため、初代と2代目は液晶ディスプレイでしたが、らくらくタッチパネルは画面とのギャップを設けて搭載していました。

ところが、この仕様に慣れてしまうと普通のスマートフォンを使おうとした際にタップを強くしがちなのではと筆者が懸念を抱いたわけで、あくまでも普通のスマートフォンの操作に慣れるべきだと思っていました。

・今では珍しい電池着脱型だが…
らくらくスマートフォンの各シリーズは今となっては珍しくなった電池着脱が可能な機種です。さすがに電池内蔵型でも問題ない時代になってしまったならば、電池着脱型にこだわる理由がなくなってしまいます。F-01Jは電池交換が必要になっても預かり修理で対応できますし、なにしろ電池着脱型はしょっちゅう接触抵抗の問題で悩まされたこともあり(電池残量表示がおかしくなる)、今となってはやや辟易気味です。

というか元々、スマートフォンの電池が着脱型メインだったのは電池容量が低かったことが大きな理由で、昔は絶えず替えのバッテリーを持ち歩かなければ長く使えなかったという時代背景が根底にあったように思います。大容量にすべく内蔵型が増えていったのだと思われます。

・ワンセグではディスプレイの解像度の持ち腐れ
筆者が特に気にしたのがこれ。母は無造作に携帯を開いてはワンセグを見ようとします。勿論、日本向けスマートフォンでもワンセグは映りますが、ワンセグだけではとても汚い映像を見せられる羽目になってしまいます。らくらくスマホ4でもワンセグ機能が付いているのですが…。やっぱり超解像処理などされる訳などなく、汚い受信映像で満足するわけないですよね?

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そこで筆者が白羽の矢を立てたのがarrows NX F-01Jでした。P-01Fで散々懲りたのか、「白以外ならいい」という注文がありました。

F-01Jにする決め手になったのは以下の5つ。設定を追い込めば母でも使えると踏んで提案しました。

・5.5型の大画面フルハイビジョン液晶
・テレビ専用アンテナ内蔵で、しかもフルセグが受信可能(※)
・過不足の無いミドルレンジスペックで、いきなりAndroid 7.1へバージョンアップ可能
端末購入サポートが適用できるので、かなり安く買える
・富士通製なので、かつてarrowsユーザーだった筆者にとってもフォローしやすい

(※)テレビ受信アンテナはFMトランスミッターの送信アンテナも兼ねているらしい。

実は筆者、契約変更のために電器店へ足を運んだのですが、その地点では分割を組むのに書類に不備があるということで結果的に取り置きとなりました。本人確認が非常に厳しくなってしまったらしく、住民票の提示を求められたからです。実際、auサブ回線のSHV39への変更をしようとした際も、その点について説明があり、結局オンラインでの変更を余儀なくされました。母はFOMAからXiへの契約変更なので機種代金がかなり安くなるんですが、「それでも分割組むんですか?」と諭されたりしましたが…。

無事に機種変更が完了したら後日報告したいと思います。それにしても高年齢になるにつれ、最新のデバイスに慣れさせるのは難しいなあ…と思った次第です。

それにしても日経の飛ばし記事には辟易させられますね…。まだ富士通から公式な声明が出ていないにもかかわらず、富士通が携帯事業を身売りに出すと報じちゃったんですから。日経の輩たちはらくらくホンシリーズの特殊性を理解していないようですね(怒)。障がいを持つ方にとっては、らくらくホンでなければ携帯が使えないという方々がとても多いんです。

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