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2016年12月26日 (月)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

いよいよ、本家大元に先立ち筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016を発表したいと思います。その前に、これまでのケータイ・オブ・ザ・イヤーに輝いた端末について振り返ってみたいと思います。

■2010年
フィーチャーフォン部門: F-01C/SH006
スマートフォン部門: Xperia X10 SO-01B

F-01C、SH006ともにフィーチャーフォンの限界に挑戦した全部入り機種だったことを、Xperia X10は今までiPhone一色だったスマートフォン市場へ風穴を開けた点を評価した。また、Xperia X10はOSバージョンアップが提供され、多くのユーザーに「進化する喜び」をもたらしてくれた。

■2011年: Xperia arc SO-01C
Xperia X10から順当に進化しAndroid 2.3を国内発売機種で初搭載したこと、(当時の地点で)過剰スペックにならないよう機能バージョンアップを怠らなかったこと、後のXperia acro SO-02C/SOI11と比較して当時は三種の神器と呼ばれた国内向け機能を省いたことでスタイリッシュなデザインを実現したことが決め手になった。

■2012年: LG Optimus G L-01E/LGL21
日本で発売されたスマートフォンとしてクアッドコアSnapdragon S4 Pro APQ8064を初搭載したことによる。クアッドコアチップが初搭載されたarrows X F-10D/arrows Z FJI13はTegra 3の異常過熱により評判を落としたため、これが日本向けに発売された端末で初めて快適に使えるクアッドコア機となった。これ以降、ハイエンド機はクアッドコア以上が当たり前となった。

■2013年: Xperia A SO-04E/Xperia UL SOL22
どちらもiPhone以外では当時のドコモとauの夏商戦を制した端末。Xperia Z SO-02Eが「理想」の塊ならば、Xperia A/ULはそれを現実的な形で昇華したものだった。特にXperia Aはドコモのツートップに選ばれ、Androidスマートフォンで珍しくミリオンセラーを記録した端末だった。なお、Xperiaシリーズはこの2機種を最後に電池着脱型端末の開発をやめた。正統なXperia Zの後継機、Xperia Z1 SO-01F/SOL23にはこれら2機種の開発経験も活かされていた。

■2014年: Xperia Z3 SO-01G/SOL26/401SO
Xperia Zシリーズ第1の集大成。デザイン面でも性能面でもこの1年半で大きく進化を遂げ、誰でも扱いやすくなった。Xperia A4 SO-04Gを別とすれば、新規開発されたXperia Zシリーズ最後の32bit機でもあった。今なお高い動作の安定性から根強いファンが多く、白ロム市場ではプレミアが付いている。但し…返す返すキャリアごとにOSバージョンのフラグメント化を起こしてしまったことが悔やまれる。ドコモ向けのみAndroid 6.0.1までバージョンアップされたが、それ以外はAndroid 5.0.2とどまりになってしまった。

■2015年: Google Nexus 5X

日本で初めてAndroid 6.0をインストールした状態で出荷された端末。Nexusスマホは常に最先端のAndroid OSに触れられることが売りだが、それ以上に生体認証機能(指紋認証)、USB Type-C端子など、今後のスマートフォンに搭載されるべき機能を示してくれた重要なマイルストーンでもあった。ドコモも取り扱うことになったため、今まで冷遇されてきたキャリア端末のOSバージョンアップも捗ることになった。

では、筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016の栄冠に輝く機種は一体どれでしょう? 発表したいと思います!

[大賞発表!]

大賞: Android One 507SH
(シャープ株式会社)

―さよならスペック至上主義!
お手軽に"最先端"を体験できる本邦初のAndroid One

507sh

見事、筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016に輝いたのは、ミドルレンジ機を代表するAndroid One端末、507SHでした! いわば、Nexusスマホの弟分といえる存在です。

[選評]
シャープ株式会社は創業100周年の節目にあたる2012年より、亀山工場の稼働率低下堺工場への過剰な設備投資が祟り、倒産寸前の状態に陥ってしまいました。それでもシャープの液晶技術や開発力への各方面からの期待は大きく、様々な取引先から出資を請うことで延命を図っていましたが、とうとう自力での再建が難しくなった2016年、かねてより提携関係にあった台湾のEMS[Electronic Manufacturing Service]大手、鴻海精密工業(FOXCONN)の傘下に入ることを表明。まさに、苦難の中で一筋の光を求め再スタートを図ることになりました。

Sh04h

[写真はAQUOS ZETA SH-04H。シャープは今後、年に1度だけ各社に向けてフラッグシップ機となるAQUOS ZETA/SERIE/Xxの各シリーズを発売することになる。]

また、キャリア側の方針転換に伴いフラッグシップ機は年に1度のペースで発表となり、こうして市場投入されたのがAQUOS ZETA SH-04H、AQUOS SERIE SHV34、AQUOS Xx3 506SHでした。一方で、昨年発売のAQUOS EVER SH-04Gが好評だったことから、先行して発売されたAQUOS U SHV35/SHV37をはじめとするミドルレンジスマートフォンへもシャープはかなり注力していました。そのうちの1機種が本邦初のAndroid One端末としてY!mobile向けに発売された507SHです。こちらもスペック上はAQUOS UやAQUOS EVER SH-02Jともかなり共通していました。

Shv35

[507SHの基になったAQUOS U SHV35。こちらもミドルレンジ機として良好なコストパフォーマンスを誇る]

チップセットはSnapdragon 617 MSM8952で、big、LITTLE側ともにCortex-A53クアッドコア構成のオクタコアチップ。RAM2GB、ROM16GBと、実用に徹したスペックでした。また、ディスプレイはこの頃のトレンドとなりつつあるHD解像度(1,280×720pixel)の5.0型IGZO液晶、13メガピクセルのメインカメラにSelfie(自撮り)に対応しうる5メガピクセルのサブカメラと、過不足ないスペックになっていました。なお、防水やワンセグへ対応する一方でおサイフケータイへは対応しないなど、適度に日本向け機能への対応が図られていました。ソフトバンクやY!mobile向け端末はコスト軽減のため、FeliCaの搭載を割愛する傾向が多いようです。しかしながらNFC機能は搭載されているため、Android BeamやNFC認証機能には対応しています。

工場出荷時はAndroid 6.0.1がプリインストールされた状態で販売されましたが、Android 7.0へのバージョンアップは発売から半年を待たずして、国産機としてはかなり早めに実施されました。今後もその他のAndroid One端末と同じく、定期的にセキュリティパッチやOSバージョンアップが提供されるため、手軽に最先端のAndroidに触れられるのも売りになっていました。なお、おサイフケータイに対応しなかったのはその兼ね合いもあったそうです。

また、現金価格も51,948円(税別48,100円)となんとか一括でも買えそうな価格に設定されていますが、実質負担分では月々108円に設定されており、基本料、データ通信料も併せて非常に割安な維持費も話題になっていました。しかしながら安っぽさを感じさせないデザインで、両面とも曲面仕上げの2.5Dガラスがパネルとして採用されていました。

決して高い評判を得ているわけではなくそこそこの評価にとどまっていますが、長年国内市場での発売が渇望されてきたAndroid One端末であること、スマートフォンそのもののコモディティ化に伴いスペック競争およびスペック至上主義が一段落したこと、そしてY!MobileにおいてNexus 5Xと一味違ったモバイルエクスペリエンス指向に応じるのに最適な端末であることが本機種を筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016へ選出する決め手となりました。本機のほかに様々なミドルレンジ機が割安感から注目された1年でしたね。

実際、Android Oneの開発経験はシャープ製ハイエンド機にも活かされており、AQUOS ZETA SH-04Hにいち早くAndroid 7.0バージョンアップが提供されています。また、507SHの兄弟機であるAQUOS U SHV35/SHV37、AQUOS EVER SH-02JもめでたくAndroid 7.0バージョンアップ対象機種に選ばれました。

続いては、惜しくも次点とどまりになった端末を紹介したいと思います。

■次点

フェニックス賞: P-smartケータイ P-01J
(パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社)

―ガラホになって蘇ったPのケータイ

P01j

先に申した通り、フィーチャーフォンの供給そのものがままならなくなり、端末メーカー各社はAndroidをプラットフォームとする折りたたみ型スマートフォン、いわゆるガラホの開発を迫られた。こうした中で意外なビッグネームが復活を遂げることになる。…そう、かつてNECとともに携帯メーカーのツートップの座に君臨していたパナソニックだった。NECは2013年にAndroid端末の開発を打ち切ってしまったため、ガラホでの市場再参入の夢が潰えてしまうことになってしまったが、パナソニックはELUGA X P-02E以降に評判が盛り返してきたために市場撤退せず法人向け市場で鍛錬を重ねてきたことが幸いした。

パナソニック初のガラホということもあり粗が目立つものの、ガラケー機能をほぼ具備しており、加えてVoLTEに対応。ガラホ入門には最適といえる。ガラホの先駆者、シャープのAQUOSケータイと比べるとあらゆる点で見劣りしてしまうことが惜しまれるが、アップデートや後継機で粗が解消されることに期待したい。ガラホとして蘇った新生・Pのケータイの今後が楽しみだ。

トップバリュ賞: MONO MO-01J
(ZTEジャパン株式会社)

―キャリアも格安スマホを売り出す時代に突入

Mo01j

今年はキャリアオリジナルのミドルレンジ端末の企画開発も多かったが、中でも異彩を放っていたのがこの端末。ドコモが安価な端末の開発に定評があるZTEを製造・納入元に指定したことも異例だった。実際、本体価格は「一括で買えそう!」というほど格安で32,400円。端末購入サポートを利用すれば、一括でも泣く子も黙る648円になることも話題になった。

しかし、実用性もしっかり考慮されており、スイッチ1つで切り替え可能なマナーモード、キャップレス防水、両面ガラスによる安っぽさを感じさせないデザインなど、抜かりのない設計になっていた。それでいてAndroid 7.0バージョンアップ対象機種に選定されたことも驚きを以て迎えられた。ソフトバンクやY!mobile向けモバイルルーターの悪夢が吹き飛ぶほどの会心の出来といえよう。

ベストフィット賞: iPhone SE
(Apple Japan合同会社)

―結局、みんなこのサイズを求めていた!

Iphone_se_3

iPhone 6/6sファミリー以降、大画面化が進んだもののかえって使いにくいとの声が挙がっていた。そんな中、2年半の歳月を経て久々に4.0型ディスプレイのiPhoneが発売された。なお、SEとはSpecial Editionの略である。見た目はiPhone 5s、頭脳はiPhone 6sという、江戸川コナンの如く冴え渡ったスペックに仕上がっていた。

一旦大型スマートフォンに慣れてしまうと使いにくさを感じるかもしれないが、やはりiPhoneの原点といえるこのサイズに戻ったことそのものの意義がとても大きい。Appleにとっても、いい意味で原点回帰を実現できたこと請け合いだろう。端末価格もiPhoneファミリーにしては値頃に設定されており、キャリア向け以上にSIMフリー市場でも存在感を示していた。

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コメント

>>マグマ大佐殿
でしょ。クラスを問わず、バージョンアップに有利な機種ほど安心感が募るものですよ。

>>パナ好きっこさん
SHV33は特別編で言及したいと思います。やっぱりこいつも最新のAndroidに対応できる器だったんです。
が…たまーに妊娠することがあるようで、今持ってるなら一旦点検に出しておいたほうがいいですよ。実際、ショップのデモ機が妊娠してましたからw

こちら 残念なスマホ SHV33となるはずが マシュマロアップデートして 良いスマホに なったSHV33が 大賞かなぁと 思っています。

ストレージ容量が 少ないのが 難点ですがねぇー(;^_^A


Android One 507SHが来るマニアックな選出は想定外でした!

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