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2016年12月21日 (水)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016 [はじめに]

毎年恒例の、独断と偏見(?)に基づく筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤーを選出する時期が迫ってきました。本家大元であるインプレスでは2016年12月20日から投票を開始しました。締め切りは26日正午とのことです。

[2016.12.29更新]
各端末の選出が完了しました。詳しくは下記リンクを参照してください。

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2016

まずは今年の傾向と動向を振り返ってみることにしましょう。

■ありがとうさようなら、携帯?
多くの契約者がショックを受けたであろう動向はこれでしょう。最大手の株式会社NTTドコモがフィーチャーフォンの販売を一部機種を除き、2016年いっぱいで終了することになりました。これにより、iモード対応端末としての最終機種はP-01Hとなりました。今後も出荷販売が継続される端末はらくらくホン ベーシック4 F-01Gのみとなります。また、日本電気株式会社はN-01Gを売り切った地点でアフターサービスを除いた携帯電話端末事業から完全撤退するため、本当の意味でNのケータイ」の暖簾を下ろすことになります。

キャリアがスマートフォンの拡販に力を入れてきた2011年頃から、各社ともフィーチャーフォンの開発体制を緊縮しています。そのため、全部入り携帯はこの年を境に各キャリアから姿を消すこととなりました。その後のフィーチャーフォンは今までの積み重ねを基に、贅肉をそぎ落としながら実用に徹する方向へ向かっていきました。そのため、末期のフィーチャーフォンはスペック、機能ともに2009年に発売された端末とほぼ同等になっていました。

現在、フィーチャーフォン、所謂ガラケーを取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。ソフトウェアは既に開発元がサポートを放棄しているし、Webコンテンツサービスの配信に関わるSHA-1問題が迫っているし、SoCなどデバイスも十分に枯れまくっていてディスコン化しており、保守在庫で賄っている状況です。

また、KDDI株式会社(au)にとっては成長を支えた一方でメーカー新規参入を阻む柵と化しているジレンマを抱えていたCDMA2000方式による3G網のサービス終了が急務となっていました。そのために、2014年秋冬モデルから常にLTEへつながるVoLTE回線の提供を開始、2015年春モデルを以てCDMA2000網の音声網への対応を打ち切る…という具合に他社との敷居を狭め、2015年夏モデルで遂にSIMロック解除に対応できるようになり、これでようやく他社と同じスタートラインに立てるようになりました。その過程で、auはフィーチャーフォンと同じ感覚で使える折りたたみ型スマートフォン、所謂ガラホを実用化していました。ガラホの先駆者、auは昨年発売のGRATINA2 KYY10を以てフィーチャーフォンの開発を終了しています。

ガラホ第1号だったAQUOS K SHF31は試作品というのがおこがましいほど高すぎる完成度を誇っており、VoLTEに対応していないこと以外は文句のつけようのないものでした。特に、ガラケーユーザーから熱望されていたしっかり撮れるカメラやおサイフケータイへの対応を第1号機の段階で実現していたことが歓迎されていました。また、ガラケーと同じ料金体系で利用可能なため、維持費の安さも魅力となっていました。

昨年はドコモやソフトバンク、Y!mobileもガラホを試験的に投入していましたが、ソフトバンクでは一部機種がUMTS専用だったことや頑としておサイフケータイに対応しないことが、ドコモでは同じくUMTS専用だったことに加え全体的に低スペックにとどまっていたことが不興を買っていました。但し、いずれも維持費の面ではauを見習ってガラケー同等のプランを設けたようです。

その反省から、特にドコモが重い腰を上げてガラホの開発をメーカーに命じ、対応が渇望されてきた高画素カメラやVoLTE、おサイフケータイを搭載した機種を発表します。らくらくホン F-02Jもガラホ化され、順当に時代に合わせた変化を遂げていきました。それでも大竹しのぶのまま不変のイメージキャラクターが、らくらくホンの哲学を示してくれています。

パナソニックはSIMフリー市場や法人市場においてAndroid端末の供給を継続していたことが幸いし、P-smartケータイ P-01Jにて実に3年ぶりとなるキャリア向けAndroid端末市場への復活を果たしました。NECはMEDIASの商業的失敗からAndroid端末の開発中止を発表したのですが、これによってNのケータイ復活の願いが潰えてしまったのがなんともやるせないものです。

今年に入ってからコンテンツ業者のガラケーからの引き揚げが加速しており、auでは2018年3月末でEZアプリの配信を終了を予定、一時代を築いた着うた(フル)もまた、その先駆者であるレコチョクが2016年12月15日を以てガラケー向けの配信を終了するなど、時代の変化を感じさせる動向が見られました。特にauは政策的にCDMA2000を廃止させたいとの意向が強く、キャリアぐるみでスマホやガラホへのシフトを進めています。

■MVNOユーザーとともに増えたものとは?
既にISP(インターネットサービスプロバイダー)とともに群雄割拠の時代になりつつある格安SIMことMVNO(仮想移動体通信事業者)。独立系MVNOはもちろん、存在基盤がISPだったり、コンテンツサービスだったり、ポータルサイトだったりと十人十色です。特に今年は、LINE株式会社がMVNOへ参入することが大きく話題になりました。

既に、契約数で全体の1割弱を占めるに至り、とにかく安くスマートフォンを使いたい方々から重宝されています。まだまだカード払いが主で、クレジットカードを組めないか持っていない人にとっては加入するうえで敷居がとても高いですが、近年はプリペイド型や口座振替での支払いを可能にするMVNOも増えており、徐々に現金派にとっての敷居が下がりつつあります。

MVNOの多くはNTTドコモの回線を使用しており、その点ではドコモ向けスマートフォンユーザーにおける敷居が低いといえます。一方、徐々に増えてきているのがau回線を使ったMVNOです。今まで、auのネットワークを用いたMVNOに参入するには前述したCDMA2000の問題もあり非常に敷居が高かったですが、VoLTE回線の導入やSIMロック解除義務化などでかつてと比べてだいぶ参入業者が増えてきました。一方で、ソフトバンク回線を使用して参入するMVNOがなかなか現れていないことに筆者は懸念を抱いています。

さて…MVNO契約数が増えるにつれ増えてきたものがあります。それは苦情。契約者からは主に通信品質の悪さを訴える声が挙がっていますが、業者によって対応はまちまち。紳士的な対応をしてくれるMVNOもある一方で、苦情への対応で炎上を招いてしまったMVNOもあるくらいです。また、MVNO使用時も実はキャリア表示は「NTT DOCOMO」、「KDDI(またはau)」と表示されるので、勘違いしてキャリアショップに駆け込みクレーマーと化してしまうとんでもない利用者まで相次いでいます。

さて、MVNOの中には後述するSIMフリー端末まで用意している業者も存在しており、既存キャリア同然のビジネスモデルを採用しています。その最たるはFREETELだったり、Rakuten Mobileだったりします。特に前者はかつてより独自企画端末を強みとしていますし、後者はHuaweiやASUSなどと組むことでSIMフリー市場をけん引する存在となっています。果たして、MVNOはどのような進化を遂げるのか、楽しみではあります。

■脱・格安 - 流転するSIMフリー市場
今まで格安スマホの謗りを受けていたSIMフリー端末ももはや、「格安」と呼ぶのがおこがましくなるほどになりました。今までこの市場は中国勢が圧倒していましたが、品質とサポート体制を武器に、徐々に日本勢が幅を利かせています。具体的にいえば、市場競争で生き残れたシャープ、富士通、京セラの3社でしょうか。パナソニックも一応、法人市場にてSIMフリー端末を販売していましたが、Let's noteやTOUGHBOOK、TOUGHPADの発売元らしく堅牢な設計に惹かれエンスーが所有していた程度にとどまっていましたがね…。

今までは安さが武器だったSIMフリー端末ですが、今ならキャリア向けでは到底納入を認められないような設計の端末や、キャリア市場の片手間で展開する、といった塩梅でしょう。キャリア向けで納入を認められない設計といえば、キャリア回線と現地で購入したプリペイドSIMの両方が使えるデュアルSIM端末や、キャリア基準を満たせないようなメーカー(MediaTekなど)のSoCで動作する機種などでしょう。一方、日本勢は実際にキャリア向けに納入した端末の姉妹機を展開している、という具合です。日本勢が苦境に陥った2013年頃から既に、シャープや富士通はこの手段でSIMフリースマートフォンを展開していました。

中でも異彩を放っているのがHuawei製端末。やたらとコストパフォーマンスが高いのです。実は、Huaweiはグループ企業としてSoC開発子会社、HiSiliconを擁しており、そこで開発されたKirinシリーズを主に搭載しています。その技術力や開発力を買われ、日本の大手キャリアからもモバイルルーターやタブレットの納入を要請されているぐらいです。歴史的経緯から、Y!mobileユーザーにとってはなじみ深いメーカーではないでしょうか。というわけで、今後は無難なハイエンド機が主になるキャリア端末と、個性派揃いのSIMフリー端末という具合に棲み分けが進みそうですね。

そのほかにも、実質0円がなくなったことによる買い控えの動きの加速、当局と販売店のいたちごっこが続いた悪質な販売潰しなど、今年は良くも悪くもモバイル業界の転換点となりそうな1年でした。特に、日本におけるAndroid陣営への待遇改善はうれしかったですね。2015年夏モデル以降の機種は一部を除き、ほとんどがMarshmallowことAndroid 6.0を経てNougatことAndroid 7.xへバージョンアップできる見込みになったからです。2年使うにはこうでなきゃならないですね。これまではバージョンアップなしか、あったとしても1度きりって事が多かったんですから…。

さて、ここで2016年に発売された機種をおさらいしてみたいと思います。主にキャリア向けに納入された端末が中心になります。

[ノミネート端末一覧]

・Apple Japan合同会社
iPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plus

・富士通株式会社
arrows SV F-03H、arrows Tab F-04H、arrows NX F-01J、らくらくホン F-02J
arrows M03

・華為技術日本株式会社(ファーウェイ・ジャパン)
dtab d-02H、Qua Tab 02 HWT31

・HTC Nippon株式会社
HTC 10 HTV32

・京セラ株式会社
Qua Phone KYV37、URBANO V03 KYV38、GRATINA 4G KYF31
かんたんケータイ KYF32
DIGNOケータイ 501KC/502KC、DIGNO E 503KC、DIGNO F 504KC

・LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社
Disney Mobile on docomo DM-02H、Qua Phone PX LGV33、isai Beat LGV34
Qua Tab PX LGT31、Qua Tab PZ LGT32

・パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社

P-smartケータイ P-01J

・サムスン電子ジャパン株式会社
Galaxy S7 Edge SC-02H/SCV33
※ご存じの通りGalaxy Note 7 SC-01J/SCV34は日本市場未発売のまま欠番に

・シャープ株式会社
Disney Mobile on docomo DM-01H、AQUOS ZETA SH-04H
AQUOSケータイ SH-01J、AQUOS EVER SH-02J
AQUOS SERIE mini SHV33、AQUOS SERIE SHV34、AQUOS U SHV35/SHV37
BASIO2 SHV36、AQUOS K SHF33
かんたん携帯9 505SH、AQUOS Xx3 506SH、Android One 507SH、かんたんスマホ3 509SH
AQUOSケータイ2 601SH/602SH、STAR WARS mobile

・ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社
Xperia X Performance SO-04H/SOV33/502SO
Xperia XZ SO-01J/SOV34/601SO、Xperia X Compact SO-02J

・ZTEジャパン株式会社
MONO MO-01J

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コメント

>>マグマ大佐殿

実はそれでもまとめ不足なところがあるんです。
今年は出た端末がどれも無難すぎて選出が難しいなあ…。

それはともかく、次の更新に乞うご期待!

キター。
今年1年がとても上手く纏まってて凄く良かった。
続き楽しみにしてます。

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