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2014年12月

2014年12月30日 (火)

筆者の選ぶクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2014

本家大元からケータイ・オブ・ザ・イヤー2014が発表されました。結果は後ほど発表するとして、販路の問題から実機を目にすることができなかったものの、筆者としては華為技術のAscend Mate7が完全SIMフリー端末として3位にランクインしたのが予想外でした。また、筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2014大賞のXperia Z3のうち、SO-01Gはかろうじてトップ5にランクできました。フィーチャーフォン賞を受賞したN-01Gは実際にフィーチャーフォンとして最上位にランクしていました。

今年発売された端末で最もイマイチだった機種を選定するクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2014を発表したいと思います。今までの大賞は全て日本勢。勿論、これらは今も見直されることなく安定の低評価です。

2011年: FUJITSU/TOSHIBA REGZA PHONE IS04(TSI04)
2012年: NEC MEDIAS X N-07D
2013年: FUJITSU ARROWS X F-02E

果たして、今年はどの機種がその不名誉に輝いてしまうのでしょうか? 発表したいと思います。

■大賞: SHARP AQUOS CRYSTAL SoftBank 305SH (シャープ株式会社)
―羊頭狗肉のソフトバンク商法、ここに極まれり!

Sbm305sh

この機種がクソケータイ・オブ・ザ・イヤー2014に選出されてしまいました。今まではUX(ユーザーエクスペリエンス)が悪い機種がノミネートされる傾向にありましたが、今ではもはやiOSやAndroidも落ちることがほとんどなくなりました。むしろ、本機が大賞に選出された理由はズバリ、販売方法にありました。良くも悪くもソフトバンクが馬脚を現しているのです。

[選評]
ソフトバンクモバイル株式会社が同社の僕としてきたシャープ株式会社と社運をかけて買収したスプリント社と共同で開発した端末。位置付け的にはローエンド端末とされ、日本では2年間の継続契約を前提に24回払いにすることで実質負担が0円となるなど、ハイコストパフォーマンスである点をアピールしていました。端末スペックも人によっては物足りないと感じられるものの実用上申し分ないものでした。一部では日本向け機能の搭載をあえて見送ったことが賛美されていたことからもそれが伺い知れます。おサイフケータイにも対応せず、プラスチックのFeliCaカードを挟みこめるジャケットがオプションとして販売または配布されていました。

チップセットはクアルコムでは珍しく純粋なCortex-A7マイクロアーキテクチャによるSnapdragon 400 MSM8926(1.20GHz×4コア)、RAM1.5GB、ROM8GB(そのうち、約4GBがユーザーエリア)、ディスプレイはEDGEST技術からさらに踏み込んでフレームレス構造とした5.0型S-CG Silicon液晶(1,280×720pixel)搭載、通信方式はAXGPによるSoftBank 4GとFDD-LTEによるSoftBank 4G LTEの双方に対応したHYBRID 4G方式を採用と、一通りのツボは抑えてありました。また、UMTS網を使って従来よりも高音質な通話ができるHD Voice (3G)とVoLTEの双方にも、後日提供されるアップデートで対応されることになっており、まずは前者へ対応するためのアップデートが配信されました。

ただし、レンズ効果を狙ってディスプレイカバーにカット処理を施したアクリルを採用した点は硬度が低く傷つきに弱いことや加水分解により自然劣化しやすいことを嫌っているユーザーも少なくなく、賛否両論が目立ちます。もっともこれは粗悪品で起こりうることであって、実際はハードコーティングや劣化防止のために品質改良がなされているのでそんなに憂慮すべきではありません。今のアクリル樹脂は有機ガラスと言われるほど、ガラスの代替品として進化を遂げているからです。

一見して、これがクソケータイではないように見えるかもしれません。それもそのはず、本機がクソケータイに堕ちた理由はソフトバンクによる阿漕な販売戦略にありました。様々な意味でつっこみどころ満載です。詳しくは、こちらを参照してみてください。

Onyx_studio

[こんなスピーカーつけるんだったら、サイテーションXX/XXPとJBL 4312を付けてくれ!]
その最たるは、ハーマンカードンのBluetoothスピーカー、Onyx Studio(オニキススタジオ)がもれなく付属してくること。ソフトバンクモバイル側では「北米市場で300ドル相当で販売されている」とアピールされていましたが、実際はAmazon.co.jp諸経費も含めればたったの1万円強で手に入るものでした。なんと、上位機種のAQUOS CRYSTAL X SoftBank 402SHにもこれを抱き合わせる茶番をやってのけていました。

このOnyx Studio、毀誉褒貶がとても激しい製品で、「高音質=豊かな重低音」だと思い込んでいる人にとってはとても評判が高いですが、一方で今後のスマートフォンに必要不可欠な高音質伝送規格、apt-Xに対応していないことを知ったユーザーからはゴミ扱いされ、ナチュラルな音を好む人からは「低音と高音のバランスが不釣り合いで気持ち悪い」などのレビューも目立ちました。背面のmicroUSB端子はサービス専用端子で、外部入力端子も付いていないことからワイヤレス接続以外には使えませんでした。

極めつけは本体価格。1万円もしないスピーカーを付けているのに、現金価格は驚愕の54,480円。前述のAQUOS CRYSTAL Xの69,120円よりも15,000円ほどしか安くなっておらず割高感がぬぐえません。おそらく、ソフトバンクの算段ではスピーカーが300ドル、本機が240ドルで販売されていると見込んでこのような価格にしたでしょうが、いくらローエンド機とはいえこれは高すぎました。

以前からソフトバンクユーザーからは抱き合わせ販売が問題視されてきていましたが、これは悪い意味でその集大成となった端末になってしまいました。このような販売方法がなくなることを切に祈るばかりです。

■次点

殿様商売賞: iPhone 6 / iPhone 6 Plus (Apple Japan合同会社)
―とうとう馬脚を現し始めたトップリーダー

Iphone_6_family_2014


本家大元の「読者が選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2014」をワンツーフィニッシュで制した端末。iPhoneシリーズで初めて曲面ガラスを採用し、iPhone 4以来採用してきたステンレスフレームの採用をやめて薄型化しつつ、iPhone 5以降のデザインと機能を承継してきた。今回から2つのサイズが用意され、画面と容量の双方で選択の幅が広がったといえるだろう。将来的にはVoLTEにも対応できる可能性がある。

ただし、その出来は筆者が「歴代最悪」と評したiPhone 4をも下回るものだった。64bit化で肥大化したiOS 8にCycloneデュアルコア1.4GHzのApple A8、1GBのRAMが耐えられるはずもなく、ひたすらにRAM容量の開放を余儀なくされ、その影響でかつてのAndroid端末を彷彿させるもっさりとした動作になってしまった。また、一部のロットでは本体に触れているだけで少し感電してしまうものもあった。更に、128GBモデルのほとんどでeMMCに致命的欠陥が見つかったことも話題になってしまった。一部では、カメラ周りが出っ張っている点もすこぶる不評だった。

鳴り物入りで開発された5.5型フルハイビジョン液晶のiPhone 6 Plusも熱烈なiPhoneファンとして知られる夏野剛から「老眼フォン」と揶揄されてしまうほど酷評されてしまった。現在はiOSの頻繁なアップデートでUXの面では持ち直しつつあるものの、相変わらずハードウェア面は問題だらけになっている。日本におけるスマートフォンの代名詞的存在がこの有り様では非常に情けないものがある。

コレジャナイ賞: SONY Xperia ZL2 SOL25 (ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社)
―スイーツ(笑)の悪夢再び

Sol25


人気機種と同じスペックでも、キャリアによるカスタマイズが入ると不格好になってしまういい例。Xperia UL SOL22の後継機になることを狙って開発されたが、Xperia Z2 SO-03Fの良さを受け継ぎつつ無難に仕上がっていた。キャリアアグリゲーション(CA)やWiMAX2+に対応しており、基本性能は悪くない。台湾でもほんの短い間ながら、Xperia Z2aとして発売されていたこともあった。

しかし、オールプラスチック製のボディを採用したため、「ランチパック」と揶揄されるほど質感のなくなったデザインは賛否両論だった。それでもなんだかんだ言われつつも売れ筋にはなっていた。やはり、auでもZ2そのままのデザインで出してほしかったという意見が多かったのだ。実際、ケータイ・オブ・ザ・イヤー2014でもXperiaシリーズで唯一ランク圏外になってしまった悲運の端末だった。

黄昏賞: SAMSUNG GALAXY S5 ACTIVE SC-02G (サムスン電子ジャパン株式会社)
―見えてる地雷、耐衝撃性能は見せかけだけ

Sc02g

一時、唯一のハイスペック機としてモバイラーから支持を受けたサムスン電子のGALAXYシリーズ落日の象徴。GALAXY S5 SC-04Fの耐衝撃版という触れ込みだが、落下させると裏蓋が外れてしまうという耐衝撃性能を売りにした端末にはあってはならない欠陥を抱えていた。ここは裏蓋をビス止めするなどすべきだっただろう。SGS5譲りの高性能だが、USB端子がUSB3.0からUSB2.0へスペックダウンされるなど、本家から劣化した点も少なくない。

販売面でも非常に旨みがなく、新規・機変では現金価格が93,312円、実質負担額が5万円台と、とんでもなく高く設定されていた。今では番ポに頼る販売施策をとっている。かといって、GALAXYシリーズは世界で最も売れているスマートフォンだが日本では「SMALL IN JAPAN」扱いされるほどブランド衰退が著しいので、誰が欲しがるのやら、それは神のみぞ知る…。

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2014年12月25日 (木)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2014

メーカーの絞り込みやキャリア発売端末の減少などで今年は面白みに欠ける展開でした。その中で、どの端末がケータイ・オブ・ザ・イヤー2014に輝くでしょうか? いよいよ、本家大元に先んじて発表です!!

■大賞: SONY Xperia Z3
SO-01G / SOL26 / SoftBank 401SO
(ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社)
―大画面、ハイスペック、使いやすさを両立させたオールラウンダー

So01g3

[画像はSO-01G]
今年もまた、大賞を勝ち取ったのはXperiaシリーズでした!! 当blogでXperiaシリーズは2年連続、4度目の受賞となります。おめでとうございます!

[選評]
オムニバランスデザインを提唱し、スタイリッシュさと使いやすさを両立させたデザインで人気を博したXperia Z SO-02E。それ以降、Xperiaシリーズはこのオムニバランスデザインを昇華させるべく、Xperia Z1以降よりアルミ削り出しフレームシャーシを採用してきました。このアルミ製のフレームはアンテナも兼ねています。これにより、デザインの質感アップに一躍買っていました。Z1の地点でも十分に設計が煮詰められていたとはいえ、本体サイズの割に画面が5.0型と変わり映えしなかったことやVA液晶を採用していたこともあり、性能上は大きなインパクトになったとはいえ細々としたところで敬遠されていったことは否めませんでした。特に、ベゼルの太さはかなり批判されていたところだったと思います。

So03f

そのあとに続いたのがXperia Z2。日本では2014年夏商戦の急先鋒となりました。中身はXperia Z1の正常進化といえるもので、カメラは4K動画撮影に対応、ステレオスピーカー搭載、ハイレゾ音源はUSB出力が可能、専用ヘッドホンとの組み合わせでノイズキャンセル機能に標準対応するなど、ソニーグループならではのこだわりの見える端末でした。Z1と比べて薄くなり、RAMも3GBに増量、VoLTEの商用サービスに対応、ディスプレイは5.2型に大型化した上でIPS液晶に戻り大幅にベゼルが狭くなるなどの進化も見られました。しかし、Z1と比べて品質管理が甘くなってしまい、マグネット充電接点が脱落する、発熱と冷却の繰り返しで自然に背面ガラスが割れるなどの故障が相次ぐ結果になりました。不具合に遭遇しなければとっても電池持ちがよく、何もかも快適に使いこなせる端末だったのは確かです。

Xperia_z3

Xperia GX SO-04D/Xperia TX/Xperia Tから始まったAndroid 4.x時代の集大成ともいえる端末こそ、このXperia Z3になります。内容も、現時点ではZシリーズの集大成といえるものになっていました。その中で、Z1以降の良さはそのまま受け継いでいました。特にデザイン面ではZ1/Z2とは趣を変えて、柔和なスタイリングやXperia X10 SO-01B以来4年ぶりとなるフラッグシップ機におけるホワイトモデルでの白いベゼルが復活するなど、大きな変化が見られました。

この1年間に半年に1度という怒涛のペースでフラッグシップ機を出してきたソニーモバイルでしたが、その間にチップセットのクロック周波数はおよそ1割アップし、Z1で171gもあった本体重量はZ2では163g、Z3では152gと大幅に軽量化を実現していました。この1年間で、実に20g弱もの軽量化が実現できたわけです。実際、大画面ながらZ3はZ1、Z2と比べても持ちやすくなっていました。Z1とZ2は如何にも「塊」感のあったデザインだったのです。

そして、Z3で印象的だったのがソフトバンクモバイル株式会社への再参入。今まではツーカー(TH291)、デジタルツーカー(タイプSO4)へ納入していた端末のJ-PHONE版といえるJ-SY01、ボーダフォン時代のVodafone 802SEの2台で辛酸をなめてきた苦い経験があっただけに、多くのソフトバンクの契約者からも「ソフトバンクでXperiaは夢物語だろう」と思われてきました。Xperiaシリーズが大手3台キャリアで手に入るようになったことで、これからはキャリアごとのサービスと質が問われることになりそうです。

スマートフォンのスペック競争が一段落してきたためか、次期Xperia以降はフラッグシップ機の開発ペースを1年に1台へ戻すことになっています。いよいよ、ランタイム環境がARTへ一本化されたAndroid 5.0を搭載して発表されることになりますが、Xperiaシリーズは今後もBIG IN JAPANの称号を維持できるのでしょうか。じっくり見守っていきたいと思います。

■次点

日本賞: SHARP AQUOS ZETA SH-04F (シャープ株式会社)
―画面はより大きく、本体はよりコンパクトに。

Sh04f

価格.comプロダクトアワード2014受賞機種。NTTドコモでは初となる、狭小ベゼルを採用したEDGEST機でもある。EDGEST機で初めてボリュームキーもハードウェア化し、操作ミスが少なくなった。5.4型フルハイビジョンIGZO液晶、バッテリー容量も3,300mAhと、画面の大きさとバッテリー容量では間違いなく夏モデル最高クラスだ。

今までタッチパネルの操作に癖があったり、IGZO液晶の難点だったちらつき現象などを抱えていたシャープのスマートフォンだが、SH-02E以来1年半の歳月を経てこれらが解消され、ようやく使い心地の良い端末となった。

機能面でも一時的に画面を小型化させることで片手操作を容易にしたり、4K動画撮影機能に対応したりと至れり尽くせりだが、特筆すべき点はSH-01Fでいったん廃止された赤外線ポートが復活したことだろう。従来からバッテリーの持ちの良さを評価されていたシャープ機だったが、この機種に関しては夏商戦でSO-03Fの次に店頭から消えるほどの人気を博した。

フィーチャーフォン賞: N-01G(NECモバイルコミュニケーションズ株式会社)
―「折りたたみのN」はいつもいつまでも健在

N01g


スマートフォン撤退で完全にAndroidから手を引いてしまったNEC。しかし、スマートフォンとフィーチャーフォンとの2台持ちが多いことを知るや否や、この端末をBluetooth 4.0へ対応させてしまうことでBLEによりスマートフォンやタブレットと連携出来るようになった。

N-03Dの系譜を受け継ぐ端末のため、若干操作上のレスポンスが良くないことや本体データフォルダー容量が約256MBと少なめなこと、カメラにフォトライトがないことなど多少もの足りない点があるものの、「折りたたみのN」がいつもいつまでも健在であることを知らしめた端末であることは間違いない。

特別賞: KYOCERA TORQUE G01 KYY24 (京セラ株式会社)
―地上最強のスマートフォン

Kyy24

事実上、G'zOneシリーズからコンセプトを受け継いだ端末といえる。そのため、カシオ計算機株式会社が発売しているG-SHOCKとの連携も可能。端末スペックは抑え目にされているが、厳格と言われるアメリカ国防総省のMIL規格に準拠したスマートフォンということもあり、G'zOne譲りの耐衝撃性能は健在。ここには書ききれないが、数多くの耐久性能を兼ね備えている。

実際、G'zOneユーザーがこれを選ぶケースも多く、耐衝撃性能を売りにする携帯電話に対する根強い人気を証明する結果になった。そのことは、携帯電話としては珍しく発売日が前倒しされたことからもうかがえる。きっと、傷の数だけ勲章になることだろう。

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2014年12月24日 (水)

筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー2014 [はじめに]

毎年恒例の、筆者の独断と偏見(?)で選出しております筆者の選ぶケータイ・オブ・ザ・イヤー。今年の結果を発表する前に、今年の携帯業界の傾向をおさらいしておきましょう。

■やりすぎ? 「適切なキャッシュバックは割と気持ちいい」
新学期商戦で各社が腐心したのがiPhone 5ファミリーの不良在庫の一掃。各社とも、iPhone 5ファミリーをキャッシュバックによる集客案件とし、これが知れ渡るや否や利殖目的でiPhoneを買い求める本末転倒な契約者が続出しました。具体的にいえば、キャッシュバックをもらった後で更にiPhoneを下取りに出して懐を潤す行為ですw

一方で、長年キャッシュバックによる集客に頼ってきたKDDI株式会社代表取締役社長、田中孝司氏は従来通り「適切なキャッシュバック」により集客を狙うと宣言。その後、思わず「割と気持ちいい」と本音がこぼれてしまう一幕もありました。この2つとも、ネット界隈ではネット流行語を狙えるほど印象に残るものではないでしょうかw

■新料金プラン vs MVNO
契約者の皆さんは安さか、キャリア回線の安心感かを天秤にかけていたに違いありません。各社ともVoLTEのサービス入りを前提に音声通話に再び活路を求めるべく、音声通話定額制を導入する運びになりました。なお、旧プランの申し込みを停止し、全面的に新プランへ切り替えを促そうとしたのはドコモだけで、他社は旧プランをしばらくの間存続させる措置をとりました。

結果、巷では格安スマホと呼ばれるMVNO回線の導入を検討する消費者が急増することになりました。MVNOとは仮想移動体通信事業者のことで、帯域だけキャリアから借り受けてそれを回線として再販する事業者のことです。帯域が限られているために毎月利用できる通信容量が少なく、また速度も落ちるものの通常のキャリア契約回線よりはるかに格安で利用できるメリットがあります。中には、音声通話も可能なMVNOも存在しています。

ただし、MVNOは全体的にメディアリテラシーが高めの人を対象にしている関係上、サポートにコストをあまり割いておらず支払い方法もクレジットカード限定という事業者が大半です。これでは筆者が本来、MVNOの使用を検討すべきユーザー層として想定している低所得層が持てるはずがありません。このような層は信用が薄いためクレジットカードを作るにも審査すら通らない場合もあります。口座振替による支払いを認めたり、プリペイド方式にしたりすることでだいぶ敷居が下がってくるはずです。今後のMVNO業界の動きに期待したいです。

■浸透してきた電池内蔵型端末
iOSファミリーでは初代iPhoneから、Androidでは2012年発売のXperia NX SO-02DXperia acro HD SO-03D/IS12S(SOI12)以降、断続的に発売されてきた電池内蔵型端末でしたが、2014年に入ってからは前年発売の秋冬モデルも含め、GALAXYシリーズ以外が全て電池内蔵型となりました。その背景に、大画面化やベゼルレス化などの高密度設計により電池着脱型の端末が開発しにくくなったことと、技術革新により劣化しにくいバッテリーの実用化の目途が立ったことなどがあります。

一方で、2年前はモバイル電源が手放せないほど電池持ちの悪かった端末も目立った中、昨年以降顕著になってきた「2日以上も電池が持つ機種」も台頭してきたのも事実です。つまり、スマートフォンの電池持ち改善のために、着脱できることを犠牲にしてまで大容量化がなされていったことがわかります。実際、今年発売された機種の多くが3,000mAh以上の大容量バッテリーを搭載していました。

■再評価されつつある日本メーカー機
今までは何かと完成度の甘さが目立ち、よほどのこだわりがない限り契約者から敬遠されてきた日本メーカー機。しかし、今年は違いました。AQUOS ZETA SH-04FARROWS NX F-05Fなどを筆頭に徐々に評判が持ち直しつつあります。実際、価格.comではこれらの端末に軒並み高い評価が下されることが多かったです。機変前の端末が如何に詰めが甘かったのかを証左するかの如くです。

しかし、商業的に成功したとは言い難く、堅実に生産調整を行って夏商戦のうちに売り切ったSH-04Fに対し、F-05Fは現在もなお売れ残るなど、今まで鬱積してきた負のイメージを払拭しきれていないケースも散見されました。今や、「二度と地雷メーカーには手を出さない」が定説になっているようです…。

■黄昏時なのに?! フィーチャーフォン人気再燃
今年は興味深いことに、フィーチャーフォンも新機種が積極的に開発されていました。とはいっても、2011年までの全盛期からは若干の退化が見られます。これは、機能の取捨選択により正攻法でコストダウンが進んだ結果です。F-02DやSH-03Dなど、今までの全部入りフィーチャーフォンから方針転換し、無駄な機能をそぎ落とすことで本来のフィーチャーフォンの売りであるTCOの安さをアピールすることになりました。新規開発ではなく既出の端末を手直しする程度で開発を済ませたものが多く、それが開発コストの軽減にもつながっています。

なお、フィーチャーフォンとスマートフォンの2台持ちにおいては、スマートフォンで電話しない代わりにフィーチャーフォンを音声専用端末にするといった使い方が主になっているようです。フィーチャーフォンは枯れた技術で開発されているためにTCOも安く済ませることができ、電池持ちも格段と良くなっています。そのために、フィーチャーフォンではスマートフォンやタブレットとの連携機能を搭載したものも目立っています。モバイルコンテンツのフィーチャーフォンからの引き上げが加速している中で、純粋に「電話機」としてフィーチャーフォンが人気を揺り戻しつつある傾向は実に興味深いものがあります。

これを踏まえて、果たして栄えあるケータイ・オブ・ザ・イヤー2014に輝く機種はどれになるのか。ここで、2014年に発売された主な端末を振り返ってみることにしましょう。

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2014年12月18日 (木)

ノーフューチャーと化したフィーチャーフォン

とうとう恐れていた事態が生じてしまいました。フィーチャーフォン向けに提供されていたtwitterアプリ、jigtwi2015年1月16日を以てすべてのサービスを終了することになりました。その理由は株式会社jig.jpから明かされましたが、dマーケットアプリストアiモード向けサービスを2015年1月31日を以て終了することになったためです。

なお、jigtwiは今後、AndroidやiOS向けアプリとして生き残りを図ることになります。jig.jpではフィーチャーフォンユーザーに対し代替手段としてモバツイの利用を呼びかけているとのことです。これは、jig.jpが2012年に買収した企業が手掛けていたサービスで、フィーチャーフォンで利用する際はアプリのインストールではなく登録したアカウントのページをブックマーク登録することによって利用します。

もはや、twitterをやるためにガラケーを持つ意味がなくなっちゃいましたね…。

実は、フィーチャーフォン用twitter公式アプリもありますが、これもやはりiモード携帯専用で、dマーケットアプリストアからの配信となっています。つまり、最悪の場合twitter公式アプリも2015年2月1日以降は立ち上げすらできなくなってしまうと予想されます。ガラケーで快適にtwitterを利用する環境が事実上失われる公算が高まってきました。ガラケーはテンキー操作ができるためにtwitterとの親和性が高いと思っていただけに残念です。

これで筆者がiモードを廃止するきっかけができたかもしれません。とはいえ、いずれは別の形でiモードを復活させてみたいですね…。

[2014. 12. 21更新]
モバツイより、iアプリ版クライアントのモバツイスコープが配信されています。その実態はjigtwiのモバツイ版そのものになっています。登録後、ダウンロードできますので引き続きアプリでtwitterを利用したい方はまずモバツイへ登録してみてください。

さて閑話休題。ソフトバンクモバイル株式会社が発売を予定していたAQUOS ACRYL X…ならぬAQUOS CRYSTAL X SoftBank 402SHの発売が2014年12月19日に決定しました。AQUOS ACRYL…ならぬAQUOS CRYSTAL SoftBank 305SHと同じく、ハーマンカードンのワイヤレススピーカーシステム、ONYX STUDIOが付属します。筆者にとってハーマンカードンは極端なものでは100万円を超えていた超高級アンプ、サイテーションシリーズを開発していた名門オーディオメーカーと言うイメージがあるので、こうした形でブランドの安売りはやめてほしかったです…。

AQUOS CRYSTAL X発売と同時に、最後発ながらソフトバンクでもVoLTEの商用サービスを提供することになりました。なお、VoLTEに対応しない端末でもHD Voice (3G)により従来よりも高音質で通話できるようになります。iPhone 5以降なら3GでもHD Voiceを楽しめるそうです。

ソフトバンクモバイルから発売済みの機種のうち、AQUOS CRYSTALではアップデートにてVoLTEへ対応することになっています。一方、技術的にVoLTEへ対応できる(モデム)チップを搭載しているはずのAQUOS Xx SoftBank 304SHXperia Z3 SoftBank 401SOiPhone 6/6 Plusでは対応が未定となっています。これらは対応が望まれるところですね。

[2014. 12. 21更新]
AQUOS CRYSTAL SoftBank 305SHに対し、まずはHD Voice (3G)へ対応するための機能バージョンアップが配信されました。詳細はこちらをご覧ください。

さてここで重大発表です。既にお察しの方がいらっしゃると思いますが…w

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