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2013年9月28日 (土)

ドコモの旧ツートップ、完全に陥落…

また国内メーカーのスマートフォン撤退報道がなされました。今度はパナソニックがコンシューマー向けスマートフォン事業から撤退することになりました。これにより、コンシューマー市場へのスマートフォンの納入はP-03Eの生産中止を以て休止を図ることになりました。ただし、今後は法人用のスマートフォンに活路を見出すことになります。

P03e

[写真はP-03E]

実はこのELUGA P(P-03E)、価格.comの満足度ランキングでは1位に入っており、今年の夏モデルではSHL22と並んで5つ星のうちの4.9以上と、非常に高い評価を得ています(ちなみに、同じく撤退を発表したNECのMEDIAS X N-06Eは4.6以上)。昨年の夏からは評判も持ち直してきただけに、筆者も非常に残念だと思いました。特に、今年の新学期商戦に発表されたELUGA X(P-02E)は3~4ヶ月で店頭在庫がなくなるほど、パナソニックのスマートフォンとしては健闘した部類に入る機種でした。

パナソニックグループでは携帯電話端末の開発体制も見直されます。具体的にいえば、開発と生産販売、保守事業が別会社になります。コンシューマー市場ではコードレス電話機やファクシミリでなじみのあるパナソニック システムネットワークス(PSN)へ法人向けスマートフォン事業とコンシューマー向けフィーチャーフォンの開発事業が移管され、パナソニック モバイルコミュニケーションズ(新PMC)はコンシューマー向けフィーチャーフォンの生産、販売と今まで発売した機種の保守事業に専念することになります。つまり、新PMCは大幅に規模を縮小せざるを得なくなってしまっています。

パナソニックはNECのように、N-07Dのような商品失格レベルのスマートフォンを出してしまったわけではありません。P-07CやP-01D、P-02Dはいくら評判が悪くても、ダメ機種とどまりの評判です。どちらかと言うと、フィーチャーフォン全盛期から徐々に衰退の一途をたどっていたように思います。具体的にいえば、P905iの成功体験からの見通しの甘さが原因じゃないでしょうか…。これらも含め、スマートフォン撤退に至った原因を簡単にまとめてみます。

性能、機能的にフィーチャーフォン時代から陳腐化したため、ユーザーの期待を失った
・au向けフィーチャーフォン事業の展開経緯からクアルコムチップ納入実績を失い、Snapdragon調達に支障をきたした
・拙速でスマートフォンに参入した結果、詰めが甘いまま発売せざるを得なくなりこれまたユーザーを落胆させた
・ブランディング戦略が遅すぎて「ELUGA」のブランドを浸透させることができなかった
・初期のスマートフォンの完成度の低さからマルチキャリア展開の足掛かりを失った

やはり、パナソニックは性能的にも安定性でも一定水準にあるクアルコム製のチップの納入に支障をきたしたことで初期のスマートフォン開発に大きな支障をきたし、それがそのまま初期の端末の低評価につながっていたのでは、と思います。仮にP001以降もauにとどまることができる端末を開発できていれば、もしくはクアルコムチップ採用実績のあるメーカーと事業統合できていれば…と思うと残念ですね。

実は先に撤退を発表したNECは自力でSnapdragonを調達できなかったため、クアルコムチップ納入実績のあるカシオ日立を買収したことでスマートフォン開発の目途を立てたメーカーです。富士通が東芝の携帯電話事業を譲り受けたのも、やはりSnapdragon調達条件に有利に働くようにとの思惑がありました。また、シャープも自力でau向けフィーチャーフォンに最後発で参入し、その後もauに定着したことでSnapdragonを有利に調達できていました。

今後はフィーチャーフォンとしてP-01Fの発売が予定されていますが、FCC通過時の端末背面図を見る限り、どうもあのないない尽くしのP-01Eの焼き直しっぽい予感がするんですよね…。P-01EはAXISフォント採用だがきちんと太さを最適化できていないのでフォントのデザインがかっこ悪く見えるし(だったらUD丸ゴシックを復活させろよ、って話)、動作もサクサクではないのでハードウェア的にもソフトウェア的にも枯れまくっているのは確かです。

こんなんでフィーチャーフォンを続けるつもりなんでしょうか?

旧機種よりは機能を落としたものの、それでも一定のスペックを保っていたN-01Eを見習ってほしかったなあ…。それでもP-01Eは売れているので不思議なものです。正直、筆者はなぜ売れているか納得がいかないです。

これで日本に残ったスマートフォンメーカーはもともとグローバルメーカーだったソニーモバイルを除けばシャープ、富士通、京セラのみ。それぞれ、キャリアの後ろ盾を受けて生き残ったメーカーです。それにしても富士通はしぶといです。あれほど悪評の付きまとっていたメーカーながら、ARROWS NX(F-06E)で這い上がり、見事にかつての汚名を返上できたのが印象に残ります。この3社は是非とも撤退せずに生き残ってほしいです。

そして、パナソニックは今後、PSNにて海外市場や法人市場向けスマートフォンに、AVC社でAndroid応用製品に力を入れるようなので、そちらで技術研鑽を図りつつ国内のコンシューマー市場に帰ってくることを祈りたいと思います。

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コメント

>>たけぞ~さん
特にSO902iとSO903iTVは発売日がかなり延びてしまいましたからね…。それにはこんな事情がありましたか。

実はフィーチャーフォンの開発費がスマートフォンよりも安上がりだったって話もあります。特にパナソニックとNECは本体の慢性的赤字と人材流出のおかげで、スマートフォンを中心にやっつけ仕事みたいな機種が多かったですね。実はパナソニックはフィーチャーフォン時代からそんな傾向がありました。

富士通があんな評判になってしまったのは国産LTEモデムにこだわった結果でした。そのために、F-06E以降でSnapdragonとGobiを採用することになりましたが、結果的に「やればできるじゃん」ってことが証明されましたからね。

N.F.P.Dのいわゆるドコモファミリー4社は、発売を認める『端末の判定会議(発売の7~10日前くらい)』において、アップデートで改善される見通しのある不具合は発売前後に対応するように言われました。
この4社以外のメーカーへの判定は当たり前に行われ、何度もやり直しをさせられ発売日がかなり延びた端末もあります。
実際に改善できない不具合があっても受注数は買い取ってくれる…ドコモファミリー4社はかなり甘やかされてましたね(スマホには特に)。
メーカーもちゃんとした端末を作ろうと頑張ってきたとは思いますが、毎回増え続けるドコモからの機能やスペックの面での要求に応えられる技術力も人材もは4社にはありませんでした。

ドコモのこの4社への『甘やかし』は『執行猶予』みたいなものだったと思います。
『とにかくハイスペックで多機能』な端末の開発を求められてるドコモに忠実なFは、Snapdragonが調達できて『執行猶予』もかなり延びたんじゃないでしょうか。

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